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戦時下の安息日

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前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿なし | 投稿日時 2005/12/28 15:13
リフレー  新米 居住地: 此岸  投稿数: 20
それは、彼の大戦末期 敗色濃い昭和20年真夏の暑い日だった

連日のように発令される警報 (警戒、空襲)に怯《おび》えながらの工場勤務

中のある日のこと、私ら 仲良し3人組 それぞれ個別に社宅住まい乍《なが》ら妻子は皆 実家等に疎開《そかい》中の身軽な一人暮らし、誰が言い出したのか「 あしたはどうも 大空襲がありそうな気がするぜ」

逃げようか?の提案! これは たいへん非国民《ひこくみん=国民としての義務を守らない者》的な行為で、気は咎《とが》められながらも、既に空爆の恐ろしさを体験した我らだけに 忽《たちま》ち合意、さて何処《どこ》へ行こう、と言うことで

行き先は阪急沿線の中山寺でした。 お寺の近くに水の綺麗《きれい》な小川が流れて、暑い日だったので そこで水浴したり、木陰で野鳥の囀り《さえずり》を楽しんだりして、日頃の労苦から抜け出した安息日でした。   予想は外れて空襲はありませんでしたが

ですが、同じ職場で同時に3人も休暇を取れたことが、理解に苦しむ所です。当時は月に一日か二日しか休日がなく、その上残業を強制された時代、正に 月月火水木金金 の時代でした。同時に3人が定時退社する事さえ 憲兵《けんぺい=軍隊の警察機構》隊が 云々《うんぬん》と脅かされた時代でした。
                      リフレー
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