動物とのふれあい 
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[No.57] Re: 君がいてよかった(犬がくれた40の物語) 投稿者:男爵  投稿日:2013/03/07(Thu) 07:37
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> 「君がいてよかった(犬がくれた40の物語)」
>
> (財)日本動物愛護協会が
> 「君がいてよかった」エッセイ大募集の応募作品の中辛
> 40編を選出し、収録した本。
>
> 簡単に紹介します。

○君たちがいた日々

田舎の高校に、シロとチビと呼ばれた二匹に犬がいた。
誰に飼われたということもなく、誰かが決まって世話するということもなかったが
何かしら餌をもらって、ほとんど学校に住んでいるようなものだった。
シロとチビは仲良かったから、いつか結婚して、子犬が生まれたら
どんな名前にするか、誰が連れて帰るか、みんなで考えていた。

あるとき、中庭で吠えながら逃げ惑うシロとチビの前後に青い作業服を着た男性たち
がいるのが見えた。みんな教室の窓から心配そうに見ていた。

そのとき、中庭に現れたのが体育の先生だった。この体育の先生は厳しくて
強面(こわもて)の先生だったから、みんな生徒たちはこの先生が作業服の
男性たちを呼んだのだと思った。

しばらくその男性たちと話し込んでいた体育の先生は、檻に入れられたシロとチビ
を出してもらって、二匹を抱きしめ体育教官室へ歩いて行った。

体育の先生と仲の悪い現代社会の先生が、嫌がらせで保健所に知らせたらしい。
それに気づいた体育の先生が事情を説明して、シロとチビの正式な飼い主になる
手続きをしていると、早耳のケンが知らせに来た。

生徒たちに見直された体育の先生はそれから人気が上がっただろうか。
首輪をつけられたシロとチビ。何年たっても二匹の間に子犬は生まれなかった。
二匹は雄犬だったから。


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