国際共通語としての英語は、英語から固有の文化を切り離して考えることも必要である。 英語には米英の文化や生活、歴史が埋め込まれている。これを全部切り離すことは現実には無理であるが、 少なくともコミュニケーションのための英語というのなら、無自覚に米英の文化を教えようとしないほうがいい。
国際共通語としての英語に、もうひとつ重要な要素がある。 それは自分らしさを出したり、自分の文化を引きずったりしてもいい、ということである。 「アメリカ人はそうは言わない」といわれたら「アメリカでは言わないでしょうが、日本では言うんですよ」それでいいんです。
お互いが英語が外国語で、下手な英語を話す人同士が「本当はあなたの母語が話せたらいいんだけど、ごめんなさいね」「いやいや私こそ、日本語を話せないのでごめんなさい。しょうがないから英語で話しましょう」というわけですから。
日本人は日本人らしい英語を話し、相手はたとえば中国人なら中国人らしい英語を話し、でも基本は守っているから英語として通じる。コミュニケーションができる。 これが、あるべき国際共通語としての英語です。
同時通訳者としての経験ののち立教大学教授となった鳥飼玖美子先生の言葉でした。
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私も日本では使わない英語だが 中国や韓国で大学生がいたら、道に迷ったときなど つい英語で聞く。そうするとたいてい解決する。 そんなときの英語は助けになる。 うまくなくても役に立てばいい。
「アメリカ人はそうは言わない」 これこれ 私が中学生のときの英語はまさしくイギリスの英語 Have you a **** ? といわねばならないところ つい Do you have a **** ? と書いたら試験は×でしたよ。(規則動詞みたいな、こちらの方が楽なのに) いまはアメリカの米語でゆるされる世の中になったのですね。 (ついでにいえば、米語は日本の書き方で、中国なら美語です)
コーン (corn) と言えばトウモロコシ しかし、これはイギリスでは通じない。 本来のイギリス英語では、この語は穀物全般を指した。 現在の北米・オーストラリアなどの多くの国では、特に断らなければトウモロコシを指す。 イギリスではトウモロコシを maize と呼びます。 ドイツ語では Maisです。 フランス語は 唐辛子紋次郎さんに聞いてください。
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