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炬燵 (こたつ) で寝る

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マーチャン

通常 炬燵 (こたつ) で寝る

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前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - | 投稿日時 2004/11/30 10:19
マーチャン  長老 居住地: 宇宙  投稿数: 358
炬燵で寝る

 母の郷里ですごしたときの話です。
 1940年代の、兵庫県北部、豊岡市近郊の農村の話です。

 寒い夜、おばあちゃん(私にとっては大伯母)が「今夜は炬燵で寝ようか」といいますと、小学校低学年の子供たちは大喜び。

 置炬燵《おきごたつ》に、ほんの少し炭火を入れて、それをおばあちゃんと子供たちが、かざぐるま状に囲みます。(下図ご参照)。
 子供の体温で少しの火でも暖かいのです。

 子供たちは、おばあちゃんに「なんぞ、話してえな」とお話をせがみます。
 この地方では「お話」は浄瑠璃 (じょうるり) からストーリーを持ってきたものが多かったように覚えています。
 とくに「傾城阿波の鳴門 順礼の段」* (人形浄瑠璃の代表的な作品です)がよく登場しました。

  * けいせい あわのなると じゅんれいのだん

 「ーーーして、かかさまの名は」「お弓と申しまするっ」「---して、そなたの名は」と、おばあちゃんは語りながら涙をポロポロこぼします。

 子供たちは先をせかします。
 昼間の労働に疲れた、おばあちゃんは、まっさきに寝息を立てます。
 遊びつかれた子供たちもすぐ寝入ります。
 そとは、しんしんと雪が降り続いていました。

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