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Re: 新兵の8月15日

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伸

通常 Re: 新兵の8月15日

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1
前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿なし | 投稿日時 2005/8/3 15:23
  新米   投稿数: 10
スカッパーさん、こんにちは。

新兵の敗戦日にコメントを頂戴しまして、有り難うございました。あの軍人精神注入棒には
まいりましたね。烏《からす》の鳴かない日はあってもあの棒にどやされない日はありませ
んでした。私は主計科《=会計を仕事にする科》でしたので、「主計衛生が兵隊なれば蜻蛉
《とんぼ》
蝶々も鳥のうちと、ほかの兵科の者からからかわれました。

そのお返しが又大変で、各科の閲兵《えっぺい=隊列の検閲》式があるときなどは、教班
長が1日中つききりで、分隊行進の練習をするのですが、足の上げ方から手の下ろし方、
首の位置目の位置、と事細かく注意を与えながら、怒鳴られ同士でした。その代わりに海
兵団長などの講評は、いつも主計科と衛生科はトップでした。

しかし毎日毎日の生活のなかで、なんといっても餓《ひ》もじい思いが1番つらかったですね。
なにしろ毎食中食器に、七分か八分程度の飯がそうっと入っていて、副食は野菜のみそ汁
が関の山で、一週間に一度ぐらいは、鰯のつみれが入っていたらバンバンザイというような
ことでした。これではアメリカさんがきてもとてもじゃないが勝てませんね。

そんなことで、海兵団の思い出は何一ついいことがないのですが、若ければこそ耐えられた
のだと思っています。終戦後は.その鬼の教班長が、需品庫の倉庫長になり、私を呼んでく
れましたので、少しは楽をしましたが、1カ月後の9月の15日には、無事に復員しまいま
した。あの戦争がもう1月も続いていたら、私はおそらく、どこかの海岸線で死んでいたと
思います。と愚痴《ぐち》ばかりですみませんでした。今後とも宜しくお願い申します。

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