大正3年の本 唐辛子 紋次郎
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大正3年の本 唐辛子 紋次郎 (編集者, 2011/2/23 8:20)
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投稿日時 2011/2/23 8:20
編集者
居住地: メロウ倶楽部
投稿数: 4298
はじめに
スタッフより
この投稿(含・返信)は、メロウ倶楽部の公開サイト「大正の部屋」への投稿(2008/04/06)を、投稿者またはご家族(含・返信者)のご承諾を得て転載するものです。
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大正3年、というと変蝠林(1917-)さんも、まだお生まれになっていない。万延元年生まれの和田垣謙三さんの本、これは当時のベストセラーである。
あっしは一冊持っていますが、この頃の本(「兎糞録」「吐雲録」ほか)というのが実に面白い。オモシロもいろいろあるが、その一つ。今の本と違って、大正時代はうんと余裕があったらしく、「吐雲録」の巻末に、姉妹書「兎糞録」の宣伝文が付いているのだが、宣伝文といっても(しかも、これが虫眼鏡で見ないと、とても読めないよう小さな小さな字で書いてある)16ページもあるので恐れ入る。17ページ目にやっと、奥付きとなる。
たとえば、萬朝報紙は、▲萬朝報曰く、「巴里に於ける忠臣蔵」より始めて「いろはカルタ大観」に至るまで百三十二篇、折りに觸れ時に應じて兎糞的にポツリポツリと書き蒐めたる断片、固より聯絡あるものにあらねば、記者も時に應じ折りに觸れて、二つ三つ宛飛び飛びに読んでみよう思ひしが、一気呵成に読んで了ひぬ。
こんなのが延々32もつづくのである。それから気づいたのは、当時書名に「~録」とつけるのが流行ったらしい。和田垣の他、村上浪六に「罵倒録」、「元禄忠臣録」幸田露伴に「洗心録」などがある。
ところで、変蝠林(1917-)さん、この和田垣の名前を、聞いたことはありませんか?(^_-)-☆