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敗戦直前の国民学校

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前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿なし | 投稿日時 2004/4/7 11:39
kozaru  半人前 居住地: 千葉県  投稿数: 37
敗戦前年《=1944年》のある国民学校《=戦時中の小学校》の状況です。
1学期中ごろ校庭を掘り起こし航空機用燃料を取るべくサツマイモを栽培《さいばい》しました。国民学校4、5年生(6年は受験のため除外)で力の強いものがツルハシをもって掘り起こしその他のものが耕しました。品種は「護国1号」であったと記憶しています。これは正式には農林1号かな。この収穫は全て供出《きょうしゅつ=役所に差し出すこと》したと記憶しています。戦後河川敷《かせんじき=河川法で定められた敷地》を借りてこの護国1号を作りましたが収量は多いですが味はよくありませんでした。 
本土決戦《=敵が日本の本土まで攻めてくるのを迎え撃つ戦い》に備え2学期になると「手旗信号」《=両手に旗を持って信号を送る》「モールス信号」《=電信機を用いて信号を送る》の授業が始まり通信簿《=通知表》の項目に追加されました。中学生は松根油《しょうこんゆ=松の根から油を取る、燃料にする》ほりをしていたようです。
戦争を始めたことには色々意見がありますが国難《こくなん=国の危難》にあたって全ての人が力をあわせることは国民の生活維持にぜひ必要だとの認識を持つようになりました。
後日談で第一次オイルショックの時《=1973年アラブが原油の減産、値上げを行って世界経済に大影響を及ぼした》、当時の悪童達が集まって「輸出入全てとまったらどうする」を酒の肴《さかな》にしました。食料はどうする「河川敷とゴルフ場を掘り起こして護国1号を作ればよい」「収穫までのつなぎをどうする」「それで足りるか」「種芋がないだろう」。燃料は「舗装《ほそう》のアスファルトを掘り起こし燃やせばよい」「燃やす技術はあるのか」。鉄等は「当時の贅沢品《ぜいたくひん》を潰《つぶ》せばよい」「アスファルトで鉄が溶かせるのか」・・・等々無責任な話を楽しみましたが考えさせられる遊びでした。
kozaru
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