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Re: 国破れて狡さのみあり

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kousei2

通常 Re: 国破れて狡さのみあり

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3
前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - | 投稿日時 2008/2/7 17:09
kousei2  長老   投稿数: 250
4.
 市場経済というものは資本主義のメカニズムだけで成り立つものではない。当然のことながら普遍的な社会規範の上でのみ存在できるのである。

詐取、横領、権力乱用、不法独占、強奪などだけが横行する社会では窒息させられて成立できない。西側にも悪徳はあるが、常にフィルターで除去・清掃される仕組みになっているから存続している。

あの国には市場経済はとても無理だ、と判断するのは、資本主義のメカニズムが全くわかっていない、というだけではなく、まず第一にベースとなるはずの社会規範が欠落している。政府の上層部から高級官僚、企業幹部など到るところに掠奪指向だけが渦を巻いている。その掠奪指向がよってきたるところの精神構造は、一朝一夕に変革できるものではないからである。

 彼らが今後どこまでも市場経済化への試行錯誤を続けようと、あるいは遂にあきらめて他の路線を選ぼうと、それはあの国民の決めるべきことで、こちら側の知ったことではない。その選択が西側の気に入らなくても、彼らの意志である以上仕方のないことで、金をやって誘導したり阻止したり出来るはずのものではなかろう。

なのに、そのロシアを支援せよ、導け、などと説く者がある。この頃はだいぶ下火になったようだが、一時は、地球的規模で無駄を承知で援助せよ、などという無責任極まるものまで横行していた。

 大体、これは西独のゲンシャーあたりが自国の利害から言い出したことで、日本では例によって朝日新聞が煽り立てた。欧米諸国の首脳が自国のエゴやパフォーマンスで物を言うのは勝手だが、日本の先生方まで、その尻馬にのって騒いだのは滑稽である。

冷静に分析すれば巨額の金を支出して支援せねばならぬ義理なぞ毛頭ありようはずがない。難民が出る、とおどしをかける先生もいるが、ロシア人のメンタリティーを考えれば生活苦だけで難民になって西側に出ることは絶対にあり得ない。ない、ないと大騒ぎした食糧もあるときている。ボルガ河畔のドイツ人問題をかかえる西独は、いくらか不安かもしれぬが、それはロ独二国間の問題だから日本にはかかわりのないことである。

                         (つづく)

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