[No.262]
昭和27年/サザエさん
投稿者:男爵
投稿日:2010/12/21(Tue) 07:12
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昭和27年
校庭の映画会 昭和20年代の人々の夏の楽しみに、学校の校庭での無料映画会があった。夏休みのカツオとワカメが、静岡のフネの実家に泊まりに行く。途中からサザエも合流する。そんな田舎暮らしの夏の夜、学校の映画会を皆で見に行く。
帽子をかぶる 外出時の男性の冠帽率100%の時代は、昭和初年から20年代中頃まで続いたようである。しかし、昭和23年、若い男性のリーゼントスタイルが人気を博し、髪型が崩れる心配から無帽が一般的になっていく。昭和31年、文化人たちの間でベレー帽がブームとなり、ノリスケも便乗している。
物乞い 昭和26年の漫画では、男が身体障害者を装って同情を呼んでいるので、サザエが十円をカゴに入れるが、ろうあ者なのに返事をしたことに、サザエはあとで気がつく。この漫画は、差別用語を使っているので、朝日文庫版ではカットされた。昭和27年の漫画では、波平の帽子が風で飛ばされ、物乞いの前に落ちる。すると、その帽子に通りかがりの人が次々とお金を入れるものだから、波平は取り戻すのをやめる。
火鉢 磯野家を訪れた来客の近くに火鉢が置かれ、家人の客への心遣いが感じられる。磯野家では昭和40年11月の漫画が最後で、昭和41年1月には来客用に石油ストーブを使っている。
モンペ 大掃除をする磯野家で、フネがモンペをはいている。モンペ姿のサザエ、フネはかなり描かれてきたが、昭和27年5月の漫画を最後に以後は出てこない。
ノミ この本の著者清水が、ノミやシラミでかゆがっていた子犬のシェパードにDDTをかけてやったら、子犬は付着したDDTをなめまわし、急性中毒で死んでしまったという。
くず屋 竹かごを背負い、棹秤を持って「くず屋ァおはらい」というかけ声で家々を回るくず屋は「サザエさん」にもよく登場している。
ホタル カツオが家の近くでホテルを見つけて追いかける漫画。当時は世田谷にもホテルがいたようだ。
ソケットとコンセント アイロンを使うのに、電球をはずしてソケットをはめ、それにアイロンのコードをつなげる場面が昭和27年6月の新聞漫画にある。二股ソケットは確かによいアイデア商品だったのだ。
デパートの氷柱 涼を呼ぶ氷柱は夏の風物詩で、デパートや喫茶店などで見られた。
台上の交通整理巡査 もはや日本では見られなくなった台に乗った交通巡査も、ベトナムや中国に行けば見ることができる。
虫下し ワカメの食べようとしているアンパンを取り上げて食べてしまったカツオにサザエが「なんでワカメのを取るのッ 虫下しが入っているのに!」と怒る。
竹馬 カツオが近所の家にいるのを見つけたサザエは、カツオが下駄をはかないでその家に行ったことに気づく。実は竹馬を使ったのだ。