[No.337]
昭和38年/サザエさん
投稿者:男爵
投稿日:2010/12/26(Sun) 18:23
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昭和38年
木の電信柱 この頃はまだ木の電信柱の全盛時代だった。サザエとマスオが街を歩くと、矢で射抜かれたハートマークの下にマスオ、サザエと書かれた電柱を発見する。実は昔、婚約時代にハイキングに行って高原の木に彫り込んだものだが、その木が街中の電柱になっているのを発見するという話である。
年末年始で前日から泊まりこみ 正月を故郷ですごすこと、これは都会へ出た地方出身者のささやかな幸せだったが、最も混雑する期間のため、席を取るのに前日から並ばなくてはならなかった。鉄道が整備され列車の本数が増え、駅の売券が自動化され、どの駅からも予約できるようになって、そんな光景も見られなくなった。
焚き火 寒い季節になると「サザエさん」には焚き火をテーマにしたものがよく描かれている。小型の灯油缶に木切れや落ち葉を入れた焚き火が描かれている。
ベンジン ベンジンは、家庭でしみ抜き、シャツの襟のよごれなどを取るために使われた。「サザエさん」にも、サザエがワイシャツの襟のよごれをベンジンで取っている場面がある。
電話が家庭に入る 磯野家に電話が入ったことを思わせる漫画は、ノリスケとマスオがバー「怪車」で遊ぶシーン。すっかり遅くなるが、マスオは「モシモシぼくだ。いま、かいしゃにいるんだがね」とサザエに電話する。サザエ「マー、ごくろうさま!」とだまされる。
よその人についていっちゃ駄目 波平がワカメに、「よその人がオモチャをあげるといってもついていっちゃだめだよ」「おいしいおカシをあげるといってもだ!」と注意している。これは、この年に東京で四歳の村越吉展ちゃんが誘拐される事件が起こったからである。
小さな親切運動 茅誠司東京大学総長が卒業式で提起した「小さな親切」は共感を呼ぶ。 磯野家でも、新聞配達の少年、牛乳配達のおじさんに、その都度「ありがとう」と声をかける。空巣が玄関から靴を盗もうとすると、奥から「どなた? ごくろうさま!」。それを聞いた空巣は靴をみがいてもどす。「おらァ気が弱くって、結局大成しないんだ」と言いつつ。 最近では「小さな親切、大きなお世話」という言葉もある。
歌謡曲
哀愁出船(美空ひばり)
恋のバカンス(ザ・ピーナッツ)
出世街道(畠山みどり)
島のブルース(三沢あけみ)
長崎の女(春日八郎)
新妻に捧げる歌(江利チエミ)