Re: 成瀬孫仁日記(三) 昭和十六年八月~九月
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成瀬孫仁日記(三) 昭和十六年八月~九月 (kousei2, 2008/11/4 9:47)
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Re: 成瀬孫仁日記(三) 昭和十六年八月~九月 (kousei2, 2008/11/4 9:51)
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kousei2
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八月十一日(月) 晴後雨 暖
授業さぼって駅へ見送りに行く。(3)居ない。居ない筈だよ一日延びたんだそうだ。帰りに「マルス」でアイスクリームを御馳走になる。美味い。その味は忘れられない。
国民学校へ行って露西亜語の授業参観する。先生は昨年学校の記念祭に生徒を連れて参加して頂いた紫の袴の先生。可愛いロから露西亜語がこぼれる。
夜十一時、駅へ清水裕久さん(20期)を見送りに行く。大変な混雑だ。
八月十二日(火) 晴 暖
原田調三さん、須藤信博さん(何れも20期)を駅で送る。十一時。
どうも皆と一緒に団体行動するのがつまらなくなって来た。
下宿は止めた。晩は一人淋しく寝る。
八月十三日 (水) 晴 暖
最後の下宿探し。ないのであきらめる。広瀬さんに搾られたのがショックか元気が出ない。春日帰る。淋しさ一杯。淋しい方が勉強出来るか。
八月十四日(木) 晴後雨 涼
此の頃毎日七時半起床。ゆっくり朝食喰ったことがない。 本も読まず一日過ごす。少しは恥を知れ。
日下、日本へ帰る。体の調子が良くないらしい。
新聞によると八月九日から十二日まで「ルーズベルト」は「チャーチル」と大西洋上で英近代戦艦「プリンスオブウェールズ」艦上で洋上会談。「大西洋憲章」として発表。くだらない事よ。
八月十五日(金) 雨 涼
見事、下宿見つかる。気が進まないが決める。夏風邪を背負い込む。めっきり寒くなった感じがする。だらしない生活をもう半月も送っているが、之で良いのか。夜、院長先生が来て珍しく面白い話をしていた。
八月十六日(土) 雨後晴 涼
登校途中、雨に会う。ずぶぬれ。どうにもならんよ、道は泥濘。
晩、春日は下宿すると、私は止めた。
八月十七日 (日) 晴 暖
朝から寝て目が覚めたら二時。腹が空腹(ヘッ)て眼が覚めた。日にぽかぽか照らきれながら本を読む。「宮本武蔵」。福真さん(20期)と共に中台先生宅へ伺う。中司(22期)日本から帰る。
八月十八日 (月) 雨 涼
朝から雨天。藤本悟郎氏宅を訪う。居ないのですぐかえる。帰途植物園を通る。若い女の人あり。道は泥濘む。通り抜ける。思わず反省してみる。恥ずかしい。心は早や女の人の事を想うている。
「結婚式と降誕祭」を買う。吉川英治の官本武蔵全巻をそろえて借りて来る。机の前に並べて読む。吉川英治は偉いよ。
八月十九日 (火) 雨 涼
昨日も雨、今日も雨、本当によく降るねえ。寮委員の部屋に寝る。落ちつかない。寝台でないせいか。本を鈴木の所から十冊持って帰る。さあ読むぞ。
宮本武蔵は好きだ。ああやって自分を苦しめて見たい。
八月二十日 (水) 晴 暖
七時丁度に起床。久し振りに「漫々的」《マンマンデイ=注1》に朝食。昨日の「南瓜」美味かった。一号室の者全員揃う。室会でもやらなきや意気が上らない。
「サッド」に行って本を読む。目的は別。今日は女学生が通らない。あの白いセーラー服と紺のスカート、憧れの的。併し口から出ないのがじれったい。
(3)
八月十一日 誰を見送りに行ったのか書かれていない。八月分皆整理してから気がついたので、そのままにして置く。又、紫の袴の先生のことも覚えていない。
注1:ゆっくりと
授業さぼって駅へ見送りに行く。(3)居ない。居ない筈だよ一日延びたんだそうだ。帰りに「マルス」でアイスクリームを御馳走になる。美味い。その味は忘れられない。
国民学校へ行って露西亜語の授業参観する。先生は昨年学校の記念祭に生徒を連れて参加して頂いた紫の袴の先生。可愛いロから露西亜語がこぼれる。
夜十一時、駅へ清水裕久さん(20期)を見送りに行く。大変な混雑だ。
八月十二日(火) 晴 暖
原田調三さん、須藤信博さん(何れも20期)を駅で送る。十一時。
どうも皆と一緒に団体行動するのがつまらなくなって来た。
下宿は止めた。晩は一人淋しく寝る。
八月十三日 (水) 晴 暖
最後の下宿探し。ないのであきらめる。広瀬さんに搾られたのがショックか元気が出ない。春日帰る。淋しさ一杯。淋しい方が勉強出来るか。
八月十四日(木) 晴後雨 涼
此の頃毎日七時半起床。ゆっくり朝食喰ったことがない。 本も読まず一日過ごす。少しは恥を知れ。
日下、日本へ帰る。体の調子が良くないらしい。
新聞によると八月九日から十二日まで「ルーズベルト」は「チャーチル」と大西洋上で英近代戦艦「プリンスオブウェールズ」艦上で洋上会談。「大西洋憲章」として発表。くだらない事よ。
八月十五日(金) 雨 涼
見事、下宿見つかる。気が進まないが決める。夏風邪を背負い込む。めっきり寒くなった感じがする。だらしない生活をもう半月も送っているが、之で良いのか。夜、院長先生が来て珍しく面白い話をしていた。
八月十六日(土) 雨後晴 涼
登校途中、雨に会う。ずぶぬれ。どうにもならんよ、道は泥濘。
晩、春日は下宿すると、私は止めた。
八月十七日 (日) 晴 暖
朝から寝て目が覚めたら二時。腹が空腹(ヘッ)て眼が覚めた。日にぽかぽか照らきれながら本を読む。「宮本武蔵」。福真さん(20期)と共に中台先生宅へ伺う。中司(22期)日本から帰る。
八月十八日 (月) 雨 涼
朝から雨天。藤本悟郎氏宅を訪う。居ないのですぐかえる。帰途植物園を通る。若い女の人あり。道は泥濘む。通り抜ける。思わず反省してみる。恥ずかしい。心は早や女の人の事を想うている。
「結婚式と降誕祭」を買う。吉川英治の官本武蔵全巻をそろえて借りて来る。机の前に並べて読む。吉川英治は偉いよ。
八月十九日 (火) 雨 涼
昨日も雨、今日も雨、本当によく降るねえ。寮委員の部屋に寝る。落ちつかない。寝台でないせいか。本を鈴木の所から十冊持って帰る。さあ読むぞ。
宮本武蔵は好きだ。ああやって自分を苦しめて見たい。
八月二十日 (水) 晴 暖
七時丁度に起床。久し振りに「漫々的」《マンマンデイ=注1》に朝食。昨日の「南瓜」美味かった。一号室の者全員揃う。室会でもやらなきや意気が上らない。
「サッド」に行って本を読む。目的は別。今日は女学生が通らない。あの白いセーラー服と紺のスカート、憧れの的。併し口から出ないのがじれったい。
(3)
八月十一日 誰を見送りに行ったのか書かれていない。八月分皆整理してから気がついたので、そのままにして置く。又、紫の袴の先生のことも覚えていない。
注1:ゆっくりと