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Re: 成瀬孫仁日記(四)昭和十六年十月~十一月

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kousei2

通常 Re: 成瀬孫仁日記(四)昭和十六年十月~十一月

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前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - | 投稿日時 2008/11/4 10:42
kousei2  長老   投稿数: 250
十一月十一日(火) 晴 寒 零下十一度
 昨夜、春日と二時頃まで話をする。話はまだあったが、遅くなったので寝る
 そのためか朝、咽喉が痛い。扁桃腺が腫れたのか。春日と赤十字病院へ行く。何処か悪いかとビクビクしていたが、どこも悪くないと言われたのに注射をされて驚く。
 春日、少々心臓が弱っていると。

十一月十二日(水) 晴 暖
電車賃を誰も持ってないのに「後」「後」と言い巡査に捕った者があったそうだ。あくまで噂である。
 音楽室へ行って日本評論を読んでいると、傍らで三年生が盛んに音楽に合わせて「ダンス」をしていた。読書と音楽か。

十一月十三日(木) 晴 暖
 竹内先生の時間にプリントを忘れて之幸いと居眠り。直ぐ後の席の中村博一、あとで「君たっぷり二十分眠っとった」と。時間を計っていたのか。
 藤原、心臓が悪いと寮を去る。

十一月十四日(金) 晴曇 寒
 教授会で冬期休暇が定まる。十二月十六日より一月十五日まで。一カ月もある。

十一月十五日(土) 曇 寒
 民法の三笠講師着任さる。哈爾濱高等法院の裁判官。身体の立派な愉快そうな人で、講義も北岡教授よりも聞き良く、遠藤講師よりも解りよい。
 市立病院の医者の健康診察あり。殆どの者が少し悪いと言われている。
 学期試験十二月十二日からあり。

十一月十六日(日) 晴 暖
 伊藤鎭と鈴木淳栄が寮委員室に来る。柔道の新京行の打合せ。後十四号室へ引っぱって行かれ伊藤の「惚気」を聞かされる。朝、目が覚めると四時、急いで委員室へ帰って来ると、森三郎先生が寝ていた。

十一月十九日(水) 曇 寒
毎日寒い日が続く。本格的な冬になって来たのか今朝は零下十度七分と出ていた。
 午後、伊藤鎭の引っ越し手伝い。
 晩、かしわの鋤焼。外出の為、大急ぎでかっ込む。美味さ何%か下落する。

十一月二十日(木) 晴 寒
 朝から寒くってどうにもならない。登校中、耳が痛くなって来たので初めて「ヘッドマスク」をする。
 柔道の時に、剛崎先生の御教授、御訓話あり、元気で他の大学に負けないように正々堂々と闘えと。
 伊藤鎭と一緒に哈爾濱駅へ新京までの切符を買いに行く。

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