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Re: 成瀬孫仁日記(九)昭和十八年六月~昭和十八年九月

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あんみつ姫

通常 Re: 成瀬孫仁日記(九)昭和十八年六月~昭和十八年九月

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前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - | 投稿日時 2009/3/30 12:47
あんみつ姫  長老 居住地: メロウ倶楽部  投稿数: 485
雑感

 手榴弾及び擲弾筒の実弾演習
 塹壕《注1》の中に入って本物の手榴弾を投げる。物すごい爆発音と共にヒューと破片が頭上をかすめる。皆固唾を呑んで壕に身を伏せる。何とも言えないスリルを味わった。特に立石(現川野)秀基が前から始めれば一、二、三で投げられるのを後ろから始めたものだから一、二、三、四とやり、なかなか投げないので教官の少尉が早く投げろとあわてる一幕があった。その手榴弾は壕の直ぐ近くで爆発し、音がひときは高かった。力の強そうなのを選んで投擲したが、投げるというより転がるという趣きであまり飛ばなかった。擲弾筒も二百米くらい前方を狙う。弾丸がゆっくりと点になって飛んで行くのが綺麓に見えた。

 毒ガス
 本物の毒ガスを使用して演習。クシャミ性と催涙性のガス。何でもないようだが、苦しいことおびただしい。学校のガスマスクはどうもきかないらしい。

 強行陣地攻撃
 三粁くらい手前から攻撃発起。馳足、匍匐前進等々体がクタクタになる。
 演習場は部隊と学校の北寮との問にある野原であったが、一度も来たことのない所で、満人の古い墓地があり、土饅頭が崩れ棺が見えるのも無気味だった。

注1:戦争で歩兵が砲撃や銃撃から身を護る為に使った穴や溝

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あんみつ姫

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