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「描き残したい昭和(新見 睦)」から 社会 16 羅宇屋、昭和の名残

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編集者

通常 「描き残したい昭和(新見 睦)」から 社会 16 羅宇屋、昭和の名残

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前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿なし | 投稿日時 2016/5/22 6:25
編集者  長老 居住地: メロウ倶楽部  投稿数: 4298

 「羅宇屋、昭和の名残」 1954年

 子どもらはラオ屋と呼んでいた。小型のボイラを車に積んで「ピイー」と蒸気で汽笛を鳴らし、「ラオイー・ラオイー」と客を呼んでいた。キセルの吸い口と雁首をつなぐ竹の「やに」を、蒸気を使って取ったり、交換したりすることを生業とする掃除屋で、羅宇はラオスの黒竹を使ったことが語源となった。紺の装束、頭には菅笠をかぶり、黒の股引に地下足袋といういでたち。このころはまだキセルを使って刻みタバコを吸う人が多かった。しかしキセルはやがて廃れ、羅宇屋も廃業に追いやられた。わたしは「この羅宇屋っていったい何をするのだろう」と不思議でなりませんでした。


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