Re: 大事な家系図
投稿ツリー
-
大事な家系図 (あんみつ姫, 2004/2/24 13:53)
-
Re: 大事な家系図 (あんみつ姫, 2004/2/24 14:29)
-
Re: 大事な家系図 (あんみつ姫, 2004/2/24 14:46)
-
Re: 大事な家系図 (あんみつ姫, 2004/2/24 15:01)
-
Re: 大事な家系図 (あんみつ姫, 2004/2/24 22:46)
- いかに大事な家系図か (あんみつ姫, 2004/2/24 23:42)
-
Re: 大事な家系図 (あんみつ姫, 2004/2/24 22:46)
-
Re: 大事な家系図 (あんみつ姫, 2004/2/24 15:01)
-
Re: 大事な家系図 (あんみつ姫, 2004/2/24 14:46)
- Re: 大事な家系図ご立派ですね (としつる, 2004/2/29 17:09)
-
Re: 大事な家系図 (あんみつ姫, 2004/2/24 14:29)
- Re: 大事な家系図ご立派ですね (あんみつ姫, 2004/3/2 11:25)
あんみつ姫
居住地: メロウ倶楽部
投稿数: 485
回顧すれば昭和二十年八月十五日 四年にわたった大東亜戦争《=第2次世界大戦1939~1945のうち1941~1945》は終結しました。
当時吾々《われわれ》家族ハ《は》、旧満州国《=日本が中国東北部に作った仮の国家、敗戦により消滅》興安東省札蘭屯の政府官舎に居た。
以前からの情報により 日本軍の敗色は疑うべくもなく、米ソ《=アメリカ・ソビエト社会主義共和国連邦》、中国と、大国敵中の孤立 日本人全滅は火を見るより明らかだった。ここに於《おいて》 警務庁分室の吏員《りいん=公務員》その家族一同覚悟の決死を聞かされた時、将来性豊かの青壮年達のために泣いた。
その矢先十五日の正午、天皇陛下の畏き《かしこき=おそれおおい》御詔勅《ごしょうちょく=天皇の書かれた文書》が放送され「臣民《しんみん=人民》一同強く生きよ」との御言葉。 ここに於 吏員談合の結果、脱出計画を決められた。
息子の武は事務官として最後の処理に当たらねばならない急場を 寸時《すんじ=少しの時間》帰宅して曰く《いわく=言うことには》「荷物は最小限度とし三段階に分けて、直先《まっさき》に捨ててよいもの、次に捨てるもの、捨ててはならないものと区別して荷造りすること、それを二時間以内に」
嫁の久子と私は生きる為に途中の食料も作らねばならない。隣組《となりぐみ=戦時中町内会の下に作られた班》からの回覧板には「布団類は梱包《こんぽう=荷造り》して送り先を縫い付けよ」などと書かれ、全く途方にくれて何から手を下してよいのやら正に周章狼狽《しゅうしょうろうばい=あわてふためく有様》の態だった。
先ず失ってはならないのは家系図だった。書類を一所に納めたと思ふ《う》箱の中を懸命にさがしたけれども見つからない。心の動揺と焦燥《しょうそう=あせり》は高まる。時間の徒《いたずら》に経《た》つのがもどかしく、詮方なく《せんかたなく=仕方なく》遂にあきらめた・・・
続く
当時吾々《われわれ》家族ハ《は》、旧満州国《=日本が中国東北部に作った仮の国家、敗戦により消滅》興安東省札蘭屯の政府官舎に居た。
以前からの情報により 日本軍の敗色は疑うべくもなく、米ソ《=アメリカ・ソビエト社会主義共和国連邦》、中国と、大国敵中の孤立 日本人全滅は火を見るより明らかだった。ここに於《おいて》 警務庁分室の吏員《りいん=公務員》その家族一同覚悟の決死を聞かされた時、将来性豊かの青壮年達のために泣いた。
その矢先十五日の正午、天皇陛下の畏き《かしこき=おそれおおい》御詔勅《ごしょうちょく=天皇の書かれた文書》が放送され「臣民《しんみん=人民》一同強く生きよ」との御言葉。 ここに於 吏員談合の結果、脱出計画を決められた。
息子の武は事務官として最後の処理に当たらねばならない急場を 寸時《すんじ=少しの時間》帰宅して曰く《いわく=言うことには》「荷物は最小限度とし三段階に分けて、直先《まっさき》に捨ててよいもの、次に捨てるもの、捨ててはならないものと区別して荷造りすること、それを二時間以内に」
嫁の久子と私は生きる為に途中の食料も作らねばならない。隣組《となりぐみ=戦時中町内会の下に作られた班》からの回覧板には「布団類は梱包《こんぽう=荷造り》して送り先を縫い付けよ」などと書かれ、全く途方にくれて何から手を下してよいのやら正に周章狼狽《しゅうしょうろうばい=あわてふためく有様》の態だった。
先ず失ってはならないのは家系図だった。書類を一所に納めたと思ふ《う》箱の中を懸命にさがしたけれども見つからない。心の動揺と焦燥《しょうそう=あせり》は高まる。時間の徒《いたずら》に経《た》つのがもどかしく、詮方なく《せんかたなく=仕方なく》遂にあきらめた・・・
続く
--
あんみつ姫