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Re: 大事な家系図

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あんみつ姫

通常 Re: 大事な家系図

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3
前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - | 投稿日時 2004/2/24 15:01
あんみつ姫  長老 居住地: メロウ倶楽部  投稿数: 485
帰途に四十四日を費《つい》やして拾月四日故鄕の上諏訪に着いた。
疎開《そかい=空襲の被害を避けて都会から田舎に移動する》して岡村の家に居た初子に逢い、満、明も復員したことを聞き、今村善御さんの戦死は実に悲哀だったが小池家、渡辺家も無事で順次引き揚げ、誠も翌年帰り、生死不明だった武も十二年ぶりに帰って来て、漸く吾家《わがや》も平静を取り戻すことが出来た。

その後再び燃え上がったのは、家系図を紛失した責任だった。
子供たち九人の中 一人岡村の家で生まれて主にその家で育った志づは、一番関心が深く憂愁も重かったのは無理からぬことだった。

そのとき脳裏《のうり=頭の中》に浮かんだのは義弟三吉さんが、かつて分家するに際し、難解な家系図をわかり易く整理しておられたことだった。

幸いなるかな ある日志づと語らい 千葉に八重様を訪《たず》ね、書き写したき旨願うてみた処《ところ》、家宝なれば門外不出《もんがいふしゅつ=秘蔵して持ち出しを許さない事》と拝借《はいしゃく=借りる》は許されなかったが、三男隆さんのご厚意により、映写して頂き、それを志づが丹念に《たんねんに=細心の注意をして》《つづ》ってくれた。                     続く

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あんみつ姫

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