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広島の被爆者の声(1) (1枚目のCD の11から20まで)

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kousei

通常 広島の被爆者の声(1) (1枚目のCD の11から20まで)

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1
前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿なし | 投稿日時 2006/7/13 23:47
kousei  管理人   投稿数: 2
 
その11 音声を聞く

 6日の朝出る時にねぇ、下から上がってきて2階で僕が田舎の親父に葉書を書いてる時にね、「それじゃ只今から行ってきます」と、「今日はあなたの身代わりよ」、と云ったのが最後なんです。 

だからなんかねぇ、やはりその、そこに不思議なものがあるんじゃないかという、ぼくはアレ(気持ち)がする訳なんです。 「今から行ってきます」と、「今日はあなたの身代わりよ」、と云うたんだからねぇ。そしてそういう残酷、惨死、直死でしょ、そいで僕は生きてるんだからねぇ。


その12 音声を聞く

 それで、私はピカが落ちる前ね、さぁ20分かね、20分か30分くらい前まで そこの相生橋の橋のねと《ねと=そば》にね、相生橋のとこで待っとったんですよ。 
そうすともう暑いでしょ、 大八車でくる人もあるし、あの馬車,あなたら知っとって? 馬車ゆうての、馬が引っ張るんです。 
 
 それで来る人もあるしね。わたしゃあの時ね、7時半かね、8時頃までには 「わたしがいくけぇ、ほいじゃけ、おって《おって=居て》くださいね」云うて行ったですがね。8時前でしたかの、来てないけん、もうどうでもまぁええわ、思うて私は行ったんですよ。

 行ったから私はよかったんね。おかげでまぁねぇ、助かりました。 
暑かったですよ、あの朝は。ほんま、かんかん照りで。


その13 音声を聞く

 電車に乗っていかなきゃならんいうんで、鷹野橋の停留所いうんがあるんですけど、そこまで行ってみますというと、ちょうど2~30人でしたか、ずーっと行列を作っておるんです。
 だがもう、なかなか、この、電車がやってこないので、暑い暑いので私はまぁ、軒下へこう立ってですね、電車の来る方向を何べんも何べんもみますけれども、なかなかやってこない。 

 時計をみるというともう8時になりそうなんです。あれまぁどうしたんだろうか。まぁ、ようよう電車がきましたから、まぁ、それに飛び乗ってですね、広島駅へ向かってたんですが、電車ものろのろ運転ですねぇ、駅の前に着いてみるというと、もう汽車が黒煙を上げて待ちよるんですね。 

 それからもう大急ぎで、電車から降りて、汽車に乗ろうと思うてね。ちょうど地下道の真ん中へ行った時に・・・。


その14 音声を聞く

午前8時15分

その15 音声を聞く

 ピカーッと光ったでしょ、青白いんですよの。 
ほいでお寺の中までばっと明るうなった。ほいでまだ音が聞えんですよ。 
 音が聞えんということは、距離は大分遠いということを直感したんです。私、数えたんです、秒数を。秒数から距離計算して、ちょうどこれは広島くらいな距離じゃが思うてね、ああ、これは広島の火薬庫が爆発した。 

 太い膨大なものですよの、煙が上がるのが。色が白に黒に桃色じゃ。ちょうどね、湯玉が煮えるでしょ、鍋ん中で。ああいう格好にね、クラッっと・・、増えるんです、どっど大きなる、拡がるの。横に拡がった、ちょうどね、きのこ雲いいますがね、きのこの形になるの・・・


その16 音声を聞く

 煌々と輝いとる。白う輝くいうのじゃないですがなぁ、やっぱり月のような輝きじゃありますが、ああいう澄みきった輝きじゃぁなかったですな。 
 満月なんかは、はっと澄んだ輝きですがなぁ。じゃが あの火の玉は、ああいう澄みきったもんではなしで、中がなんかこう混ぜくるような、煮えたぎっとるいいますかなぁ、ああいうような。

 まぁ、あんな静かな時いうちゃないと思いますなぁ・・。もうあの時の静かないうことはありませんなぁ、静かなもんじゃったですなぁ、あの瞬間は。


その17 音声を聞く

 原爆の大きさというのは、ちょう太陽が笠を着とるいうことがありますわ、真ん丸いね。ちょうど縁が虹のように、紫色にぴかっと光ったような、赤とか紫とかいろんな色に光ってますね。ちょうど太陽が虹を、虹やなしに・・、あの笠を着たような状態だと。 
 
 ほしてそれがね、非常に熱いんですね。そしてだんだん、だんだん、こう膨れてくるんです。そして膨れてそのままだんだんだんだん下に落ちてくるような感じがしたんです。


その18 音声を聞く

 その光ったのがあぁ、熱くて、熱くて、電気のスパークありますね、ええっ、あの青いような。あんなんがもう大地へもう、陽炎のようにこう踊るんですよ、光が。 
 それが熱くて熱くてね、あの、身体に当りましてね。ほで私は上着きて下はゲートルだったんだけども、上着をこうぱっと被ってね、大地いいますかな、この、グランドへこうしゃがんだんですよ。

 そりゃ直射光線を受けた人はねぇ、顔でも足でも、足はだいたいむき出しが多かったですね、なんかちょうど馬の鞍の革があるでしょ、こういう靴なんかの、馬の靴、あの色になるですよ。 
 瞬間にもう、ここが出てるところがみんな赤革のようになっちゃうんです。


その19 音声を聞く

 恐る恐る顔をあげてみるというと、峠の上で方では、もう、ムクムク、ムクムク、ムクムク、あの、入道雲が上がってるんですね。
 「あの雲はなんじゃろうか」といいながらですね、そりゃもう、ぐんぐんぐんぐんその雲が湧き上がっていくんですね、入道雲が。 
 
 その、まぁ、色も、白、オレンジ、ちょっと紫がかったところもあるし、なんともいわれないあのぅ、まぁ雲だったですねぇ。たら、間もなくはですね、ゴロゴロゴロゴロ雷が鳴り出したですね。


その20 音声を聞く

 防空壕へ入る前に、危険性があまりないように感じたものですから、そのぉ、広島市の上空をみますと、なんか変な、今でいうキノコ雲ですね、それが50度位の見上げる位の高さにですね、モクモクモクモク、もう得体の知れない雲がですね、それが鴇色をしたね、雲が外回りにですね、ドーナツ雲いうんですかね、モクモクモクモクいごいてるのが見えるんですよ。 

 なんかそこに紙切れみたいなもんが、なんか知らん物体が混じってですね、見えるんです。 
 それで耳を澄ましても、「潮騒」いうのがありますねぇ、沖でいう。あんな形の、耳鳴りがするのかわからないうような音がじーんとかすかに聞えてくるんです。 
 広島市の泣き声じゃないかと思うんですよね、今考えてみると。その下に何かあったと。

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