若い方々へ
4月、船出のシーズンです。進学、入社―――など様々な船出があります。しかし、乗りだす海は、逆風で波も荒いと思います。なかには、乗船する船が見つからず、やむなく港で待機しておられる方もあると思います。
そんなとき、一冊の本が勇気を与えてくれるかもしれません。
シニアのみなさまへ
子どもの時、若い時に読んだ一冊の本が、その後の人生に大きな影響を与えた・・・そんな一冊をぜひご紹介ください。ジャンルは問いません。漫画本などでも結構です。
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[No.21]
Re: 罪と罰
投稿者:
投稿日:2010/04/10(Sat) 19:57
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> > 彼に反省をうながしたのは社会的に弱い存在の女ソーニャだった。
> > 彼女は地位も金もなく、むしろ下層階級に位置するような女だった。
> > かえって、そういう人間に、つい本当のことを言いたくなるものなのである。
>
> ま、つまるところ、この小説は、愛とか、罪の救済がテーマなのでしょうが……。
その通りと思います。
テーマは神の愛とか
弱い人を助けようとか、理解しようということだと思います。
人間は弱いから、誰かに助けてもらったり理解してもらうことに飢えるている。
自分の話し相手になってくれる人が一人でもいると嬉しい。
その意味では、孤独なお年寄りが親切にされると嬉しくなり、つい騙されるのは反対のパターン。
[No.20]
Re: 「チボー家の人々」
投稿者:
投稿日:2010/04/10(Sat) 13:08
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ザックスさん、こんにちは。遅レスですみません。(-_-;)
>私も書きたいと思っていました。
>故山内夫人がお袋と高女の同級で、私も山内さんが住んでいた江戸川同潤会アパートへは良く行きました。(写真)
>狭いので2つ使っておられたようです。
> 随筆で入院中も寝る時以外は背広を着ておられた由、読みました。
江戸川の同潤会アパートはスゴイですね。(^_-)-☆山内氏の外見坊豪紀とか、なだいなだ、正宗白鳥なども住んでいたとか。なにしろ当時のモダン住宅でしたね。 ところで、ザックスさんのほうが、コレを書くのには適任だったかもしれませんね。山内さんとご懇意だったとは。(@_@;)日常ほとんど背広で、そうでしたか、やはり紳士ですね。いかにもザックスさん好みで。(^_-)-☆
しかし、山内さんもいい師に恵まれましたね。上田敏博士という。山内さんといえば、デューマ・ペールの「モンテクリスト伯」もぜったい外せない、世界的な名作ですね。紋がつくところが余計気に入りました。(^_-)-☆
[No.19]
Re: 罪と罰
投稿者:
投稿日:2010/04/10(Sat) 12:13
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大金持ちの男爵さん、こんにちは。(^_-)-☆
> 金貸し老婆は社会的にはなくてよい存在
> その金はもっと有意義に使われるべきである
当座の金を日常的に街の無人スタンドなどで借りてしまう
いまの若い人が読んだらどう感じるでしょうか?
あの頃は、金貸し=悪人という図式が成り立っていたけれども、今では、だいぶ金貸しに対する印象も、変わって来ているのでは?
金貸しと云うと、あっしらの年代は、復讐のために金貸しになった『金色夜叉』の間貫一を思い出します。ラスコーリニコフには、みずから金貸しになるという手もあったのでは。(^_-)-☆
マジメな話、かれが自白のため、警察の前を行ったり来たり、なかなか決心が附かず苦悩するところを、あっしもおぼろげながら思い出します。
今なら、いくら貧乏でも、ダントツのアイデアを生かしたソフト一つ考え出せば、たちまちその日から億万長者。(^_-)-☆
かれは、生まれるのがチト早すぎたのでは。(^_-)-☆
きのうもテレビでやってましたが、若い人の罪の意識がひじょうに低い。ほとんどゲーム感覚のようです。また、大阪府の調査(調査対象500人)では、7人に1人がヤミ金融業者の存在を黙認し、登録業者でさえ、調査に「今後もなくならないだろう」し「むしろ増加傾向にある」と答えているそうです。
> 彼に反省をうながしたのは社会的に弱い存在の女ソーニャだった。
> 彼女は地位も金もなく、むしろ下層階級に位置するような女だった。
> かえって、そういう人間に、つい本当のことを言いたくなるものなのである。
ま、つまるところ、この小説は、愛とか、罪の救済がテーマなのでしょうが……。
[No.18]
罪と罰
投稿者:男爵
投稿日:2010/04/08(Thu) 07:17
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韓国慶州のホテルからです。
さて
罪と罰
もはや古典的な小説となりましたが
一度は読んでみたい作品です。
金貸し老婆は社会的にはなくてよい存在
その金はもっと有意義に使われるべきである
つまり将来性のある自分のような大学生が使ったほうが社会的にためになる
とそう考えた主人公のラスコリーニコフは
老婆を完全犯罪のごとくに殺してしまう。
警察も犯人は分からない。
だが神様はわなをかけた。
老婆の殺人現場にもう一人の目撃者がいたため
その目撃者の女も殺してしまう。(彼にしたら想定外の余計な殺人)
老婆一人の殺人なら主人公も何の迷いもなかったろう。
しかし
何の関係もない人間を一人また殺してしまったことに
気になったのだろう。
彼が自白しなければ完全犯罪で分からなかったのに
とうとう最後に、あれは自分のしたことと言ってしまった。
どうして彼は自分から自白するようなことをしたのだろう。
なんとなく心の奥底に自分の殺人行為は悪いことだったという意識があって
それをぬぐいされなかったのだろう。
彼に反省をうながしたのは社会的に弱い存在の女ソーニャだった。
彼女は地位も金もなく、むしろ下層階級に位置するような女だった。
かえって、そういう人間に、つい本当のことを言いたくなるものなのである。
カウンセリングでも
学識経験豊富な、社会的地位もある立派なカウンセラーには
なかなか本当のことは言いにくい。
カウンセラーがその反対の社会的地位も権力もないような存在なら
かえって本当のことほ言いやすいのであろうか。
[No.17]
Re: 森鴎外訳アンデルセン作『即興詩人』
投稿者:
投稿日:2010/04/06(Tue) 10:39
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男爵さん、韓国からようこそ。(^_-)-☆
> 私も、この翻訳にはいちおう挑戦したことはあります。
> 後日、子供向けの本を読んだら
> やはり一部誤解していたことがわかりました。
> 美しいイタリアの風景などがいいですね。
> 森鴎外も樋口一葉も、明治の日本人の文章なのに
> 平成の日本人には読みにくくなっていることは残念ですが事実です。
> (韓国からの書き込みでした)
一度は詔勅などの超むずかしい日本語にも馴染んだあっしらですが、喉もと過ぎればなんとやらで、戦後のアメリカ占領軍主導の教育のせいもあって、ああいう文章も、今でははるかとおい存在になりおうせたわけです。
しかし、一方大畑さんの訳も、たしかに間違ってはいなんでしょうが、ひとつ食い足りないところがある。そんな風にも感じます。(-_-;)
[No.16]
Re: 森鴎外訳アンデルセン作『即興詩人』
投稿者:男爵
投稿日:2010/04/06(Tue) 05:34
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> ただこの古めかしい文章には、あっしら後期高齢者でも二の足を踏みかねないのだから、いまの若い人には余計そう感じられるだろう。
私も、この翻訳にはいちおう挑戦したことはあります。
後日、子供向けの本を読んだら
やはり一部誤解していたことがわかりました。
美しいイタリアの風景などがいいですね。
森鴎外も樋口一葉も、明治の日本人の文章なのに
平成の日本人には読みにくくなっていることは残念ですが事実です。
(韓国からの書き込みでした)
[No.15]
森鴎外訳アンデルセン作『即興詩人』
投稿者:
投稿日:2010/04/05(Mon) 19:14
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たとえ、ほかのは外してもこれだけはゼッタイに外すわけには行かないと思う。翻訳というもの、どれも基本的には創作には違いないが、鴎外の「即興詩人」となると他を大きく引き離して、他の追随を許さない。文学的香気の点で、突出しているのだ。
ただこの古めかしい文章には、あっしら後期高齢者でも二の足を踏みかねないのだから、いまの若い人には余計そう感じられるだろう。つい受験時代の試験問題を思い出して敬遠するかもしれない。ただ、あっしらのように、方々にガタが来ている訳でなく身体強健、眼も確かだと思うので、ぜひ紋句を云わずに挑戦してもらいたい。
出だしのところをチョッと紹介すると、「羅馬に往きしことある人はピアッツァ、バルベリイニを知りたるべし。こは貝殻持てるトリイトンの神の像に造り做したる、美しき噴井ある、大いなる広こうじの名なり。…」
ちくま文庫から、親切なルビつきで、難解語の解説まで付いた本が出ている。しかし、文章のやさしいのがいい人は、岩波文庫の大畑末吉訳「即興詩人」の方が便利かもしれない。
もうひとつ、鴎外では、郷ひろみが主役で海外ロケをして映画にまでなった「舞姫」がある。この作については、同じちくま文庫で、井上靖の現代訳が出ている。
[No.14]
岩本裕著「インドの説話」ー紀伊国屋新書
投稿者:
投稿日:2010/04/04(Sun) 23:24
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こういう本もたまには読む必要があるかも。あっしはこの本で貧困なる脳髄が、多少とも活性化したような気がした。
もっとも、文字通り、気がしただけだったのかもしれないが…。(-_-;)
西洋中世にはやったキリスト教の聖者物語の説話、「バルラームとヨアーサフ」というのがあるが、著者の岩本裕氏は、この筆者は仏伝をもとに物語を編み出した可能性があると推理する。さらに面白いのはこのアジア起源の仏伝が、後世になってではあるが、西洋を経由し、巡りめぐってわが国に輸入されていると云う事実である。
つまりキリシタン文学の「さん=ばるらあんとさん=じょさはつの御作業」がそれだというのである。氏によると、このヨアーサフとかじょさはつ、とかいうのは菩薩(ボディサットヴァ)の転訛だというのである。まさに物語の世界旅行とでもいうべき、壮大なスケールの話である。
あっしはこの一編から、すべての定説は、鵜呑みにすべきではなく、一応疑ってみるということを学んだような気がする。またこれも、気がするだけの話かもしれないが。(-_-;)
ちなみに、この本の他のページには、西洋音楽の音階が、インド発祥というじつに驚くべき話が、エキスクラメーション・マークひとつ付けることもなく、まるで朝の挨拶でもするような調子で、じつにさりげなく書き留められていた。(@_@;)
[No.13]
ネルー『父が子に語る世界歴史』
投稿者:Kenza
投稿日:2010/04/03(Sat) 09:49
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これは、半世紀以上前、まだ私が中学生の頃に、教科書の歴史だけが歴史ではない
ことを知った本で、グーグルで検索したら、下記サイトに紹介されていました。
http://readingmonkey.blog45.fc2.com/blog-entry-243.html
上記サイトから引用
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歴史にさまざまな見方があり得るということ、その見方を形作る意向にも、
さまざまなものがあり得ること、そうしたものがどのような歴史の中で生まれ、
また次の歴史をつくりだしていったのかを知るこそ、歴史書を読むことで
得られる最上のものだと思う。
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[No.12]
ゴッホの手紙
投稿者:
投稿日:2010/04/02(Fri) 23:07
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これも青春の書として若者に推薦したい。やはり大学生の頃だったろうか、一水会を創ったアカデミック画家、硲伊之助訳で読んだと思う。たしか、岩波文庫で上、中、下の三巻本になっていたはず。
弟のテオとの間で交わされた膨大な量の手紙で、これを読むとゴッホと云う画家は、弟がいなければ、たぶん存在できなかった画家だと云うことが、よく分かる。
そしてこの書は、実に涙なしには読めない、すばらしい書簡集だと思う。
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