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Re: 藁(わら)を打つ

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ハム

通常 Re: 藁(わら)を打つ

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1
前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿なし | 投稿日時 2004/12/8 6:52
ハム  新米 居住地: 岡山県  投稿数: 18
 藁(わら)は、いろんな用途に使われました。
 特にほどよく打った藁はしなやかで加工しやすくなりますから、
非常に優《すぐ》れた素材でした。

 たいていの農家の納屋《なや》(倉庫のこと)の入り口付近には藁を打つ
ための平たい石が埋《う》め込んであり、その石の上に藁を置いて木槌で
コツコツとたたいたものです。

藁打ちの留意点《りゅういてん》は、
1 適度に湿り気を与えること。
  打つ前に水に浸した後、水切りをしておきます。そうすると藁
  くずもあまり出ませんし、美しさとしなやかさが増すのです。
  さらには、水につけることで、藁のあくを抜く効果もあったよ
  うです。
2 あまり強くたたかないで、根気よく平均的に打つこと。
3 用途に合わせて、打ち方を加減すること。
などでしょうか。

 藁打ちも子どものお手伝いの一つでしたが、こつを習得するまで
はなかなかうまくできませんでした。
 祖父母や父母が打っている様子を横から観察しながら、自
分なりにこつをつかんだものです。
 秋の収穫が終わり、比較的ゆとりのできる冬季には、どの家から
も藁を打つコツコツという音が響いていたのを懐かしく思い出します。

 ちなみに、脱穀《だっこく》の終わった藁は、集めて田んぼの道路に沿った部
分に重ねておきます。(岡山県瀬戸内地方では「わらぐろ」と呼ん
でいました)
 そして、必要に応じて家に持ち帰り縄(なわ)やむしろ《注1》
・草履(ぞうり)・正月のお飾りに加工したり、役牛(えきぎゅ
う)《注2》のえさにしたり、堆肥《たいひ》にしたりしていました。

※1 藁で編んだ畳一畳分の大きさのもので敷物にしたりもみすり前の
   お米を乾燥したり、その他いろんな用途に使われた。

※2 農耕や運搬などに使う牛

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ハム(把夢)

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