朝、4時近くになるとどこからかアザーン(朝の礼拝への誘い)の朗誦が聞えてきて眠から起こされる。やがて近隣のモスクからも美声を競うかのように拡声器に乗って流れてくる。あの方向なら新しく建ったP村のモスクからだな、と判るようになる。唱い手は互いに競演しているのだろう。
食堂横のMushola(礼拝室)でB氏が跪いて敬虔な祈りを捧げていたが、今日の礼拝は、Mitra Banboo仲間のS氏が昨夜泊まって礼拝に加わったからか、いつも静かな礼拝だったのが声を出しての朗誦になった。まだ外は真っ暗な深夜、老人二人がメッカの方に向かって祈る姿は近寄り難い。滞在中ついに礼拝の写真は撮ることができなかった。
一日に5回の祈りがあって、Subul;4時, Duhur;12時, Azhar;16時, Magrid;日没時,Ishak;夜8時という。
B氏が、2年前夫婦で2週間サウジアラビアのにメッカに巡礼で行ったというので、わたしも四国遍路(Shikoku Pilgrimage)に6週間、と余計なことを言ってしまって後の説明で苦労した。いい加減な英語ながら歳を重ねてきたもの同士、はなしが通じたのが嬉しかった。
B氏に今度は日本へと誘ってみたら「インシャラー!」呟いたと。
Insha Allah! (それがアッラーの御心ならば、アッラーがそれを許してくだされば)
いい言葉だ。この一言でムスリムの人は気持ちを切り替えることができるのだろう。