我家の8月15日前後(投稿:李鍾根)<英訳あり>
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我家の8月15日前後(投稿:李鍾根)<英訳あり> (あんみつ姫, 2004/10/7 9:22)
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- スタッフからコメント (kousei, 2005/7/20 20:26)
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Re: 我家の8月15日前後(李鍾根) (あんみつ姫, 2004/10/7 9:31)
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投稿日時 2004/10/7 9:22
あんみつ姫
居住地: メロウ倶楽部
投稿数: 485
韓国のシニアネット元老坊の日本語同好会(KJCLUB)のgarish
さんから、会員の李鍾根(イ・ジョングヌ)さんの手記を頂きました。
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我家の8月15日前後 ―1―
1943年3月末、僕は朝鮮咸鏡北道(Hamgyongbukto)
清津Chongjin)港の日本製鉄清津製鉄所に青雲の夢《せいうん
のゆめ=高い志を持つこと》を抱いて就職した。
技能養成工として応徴《おうちょう=非常の場合、国家の呼びかけ
に自主的に応じること》の形で入社したのである。
当時は何処《どこ》も人手不足で徴用《ちょうよう=非常の場合、
国家が国民を強制的に集めて一定の仕事につかせること》者も
沢山居た。
徴用者は強制的採用であり、応徴方式は本人が志願した型式
であったが、実際には両者には区別が無かった。
私の故鄕は 大邱(Taegu)市明治町(今は 桂山洞)であった。父
は私が7歳の時病死し、家族は母と2人の姉と4人の兄そして
弟が2人の、総勢10名の大家族であった。
3男の私は4~5歳から家の壁にでたらめの絵ばかり書いて、
兄や姉から制裁《せいさい=お仕置き》を受け、鉛筆を持つ事が
許されなかった。
それでも懲《こ》りずに庭に木筆《ぼくひつ=木の枝先を焼いて
焼筆にする》で何か書いたので、姉からたたかれ、泣き虫であった
ようである。
父は洋靴材料店を経営して大邱警察署の向側に慶北洋
(Kyongbukyo)靴皮革商会の看板《かんばん》を掲《かか》げ、従
業員も4~5人居たので、裕福な生活を送った。
父の死後長兄が未だ18歳であったので、店を畳《たた》んで
《閉じて》中央通りに慶一(Kyongil)皮革商店と転落したが、
生活には問題が無かったようである。
大東亜戦争《だいとうあせんそう=第二次世界大戦》が勃発《ぼっぱ
つ=突然起こる》すると、皮革材料は皆軍用として徴発《ちょうはつ
=戦時中、人や物を強制的に軍のために使うようにすること》された
ので、大部分の材料店は閉門した。私等の店も閉門せざるを
得なかったのである。
戦況が不利に成るにつれ国民生活も困難に落ち、長兄は平安
南道(Pyongnamdo)の日本製鉄鎮南浦(Chimnampo)工場に
徴用され、工員と成った。
次兄もソ連のウラジオストックの向い側にある咸鏡北道(Ham
gyongbukto)阿吾地(Aoji)人造石油会社に徴用された。
次兄は勤務中長靴をはいたまま熱油に左足を失足、大火傷をし、
4個月治療をしたが、其の後10年間苦痛の生活を続けた。
最後に4番目の姉 李慶姫 (原洋子)が未だ処女であったので、
軍人慰安婦《いあんふ=性的奉仕をする女性》と成る女子挺身
隊《じょしていしんたい=戦争労働力として国家に動員された
14歳から25歳までの女性の集団》に徴用される危機に直面し
た(注1)。
姉は大邱女子技芸学校を卒業と同時に、母が満州(Mangiu)
和龍Helong)県で勤務して居る朴仁鎬さんに依頼して、満州で勤務
する様計らい、挺身隊徴発《ちょうはつ=強制的動員》を免《まぬ》
がれた。
― 続く ―
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注1: この文章については、運営スタッフとして、この記事へのコメント
を付加しました。ここから 直接読むこともできます。
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あんみつ姫