画像サイズ: 640×373 (91kB) | フェリーターミナルから松山駅までの旅
翌朝、けたたましいチャイムで目が覚めました。松山に到着したのです。「ご用とお急ぎのある方は、下船可能です」という趣旨のアナウンスがあり、何人かが降りたようでした。 退出期限は6時30分なのですが、また寝直すのも面倒なので、顔を洗って着替えて、荷物をまとめてしまいました。 同じ思いの方が多かったらしく、既にロビーには下船準備のできた方が集まっておられました。 その大部分はの方は、畳敷きの大部屋に泊まっておられた「バス遍路」のグループの方でした。 何人かの「バス遍路」の方からロビーでいろいろお話を伺いました。 ―――お遍路さんといっても、完全に昔風の衣装を着ておられるわけでなく、ティーシャッの上に「白衣」を召していらっしゃる方が多いようですし、下もジーパンという方もおられました。衣装・用具はお寺の売店で買えるのだそうです。でも、同じものがAMAZONだったら、ワンセット9000円で買えます、とのことでした。 さすが菅笠、ズタ袋、金剛杖は、どなたもお持ちでした。でも、歩き遍路でなければ杖は必要ないかも、といっておられました。「これはアクセサリーです」といって笑っておられる方もいました。 2016年は、4年に一度の閏(うるう)年。四国遍路では、逆打ちの年と言われています(逆打ちというのは、反時計回りに巡礼することなのだそうです)。今年は特にご利益が多いそうでして、大切な年なのでたくさんの方が来られるそうです。 お遍路さんたちが、添乗員さんに連れられて下船されたあとで、私も船を降りました。
さてまずは「JRの松山駅」へ行きたいのですが、これがなかなか難しいのです。フェリーを降りて、長―い通路を進みますと、フェリー・ターミナルへ出ます。 ここで、先ず分かったのは「JRの松山駅」は、街の中心ではなく外れにある。そこへ行く直通バスに乗るには、後2時間待たねばならない。ただ路面電車の「高浜」という駅までは行ってくれるバスがあることがわかりました。やがてバスが来ました。ものの5分も走ると「高浜駅」到着です。運転手さんが親切に駅の切符売り場まで案内してくださいました。 だんだんわかってくるのですが、はっきりいって私の歩いた場所に限れば伊予の観光客用のインフラは、イマイチです。でも、そこを「市民のおもてなしの心」がカバーし尽くしているーーーそんな気がしました。 (写真)運転手さんのお話では、この「高浜駅」は、フジテレビの「真夏の方程式」の舞台となったところなのだそうです。(ドラマのなかの「玻璃ヶ浦」駅です)。 電車の車体には、「KEIO」の文字が。きっと、京王電車で勤め上げた車体がこの静かな海辺の町で第二の人生を送らせてもらっているのですね。 |