若ものに読んでほしい「この一冊」
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[No.66] Re: どうか『米原万里』を読んでください! 投稿者:   投稿日:2010/05/01(Sat) 00:38
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究極の通訳論といわれている万里の「不実な美女か貞淑な醜女か」も面白い。彼女ほどの達人でもとっさに言葉が出てこないことがあるという。そこで自身の、または先輩、同僚から得た豊富な体験ノウハウを常日頃から沢山ストックしているという。

 名づけて「窮地脱出法」。これらの方法はあっしら万年初心者にも何かと参考になるはずだ。たとえば、トンボにあたるロシア語がどうしてもでて来ない。通訳者に沈黙は許されない。そこで「ヘリコプターによく似た昆虫」とやったらしい。これは受けたが、中には意地の悪いのもいるようで、魚の名前が出てこない通訳者が、a kind of fishとやったら、相手のアメリカ人が「その『アカインドオブ』という名の魚は大変美味しそうだし、値段もリーズナブルで気に入った。ついては是非とも購入しようと思うんだが、何科の魚なのかね」と聞いて来たそうだ。

 また、小咄好きのロシア人はこれを多用するようだが、通訳者にそのオチが分からなかった。とっさに機転を利かして「最後のオチが難しくて分かりません。でもどうか大声で笑って下さい。イチ・ニ・サン!」でその場にいた日本人はみんな一斉に笑った。それを聞いて、ロシア人も自分のが受けたと思って大変機嫌を良くした、と。


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