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兄の眠る国 山口周行

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編集者

通常 兄の眠る国 山口周行

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前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - | 投稿日時 2010/5/30 9:16
編集者  長老 居住地: メロウ倶楽部  投稿数: 4298

スタッフより

 この投稿は、えーさん経由で山口周行様より頂戴したものです。
 本欄への転載許可につきましても、山口周行様よりいただいております。

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 兄の眠る国
               
山口周行


東部ニューギニア慰霊巡拝
  よくぞ戦って下さいました


まえがき
 パプアニューギニア(以下、PNG)での長兄並びに幾多ご英霊への鎮魂慰霊の巡拝は、私に課せられた積年の責務であり、宿望であると心に刻んでまいりました。

 現在なら空路成田から九時間余-それにしても遠いですが-で、ポートモレスビーの空港に着きます。しかし、私にとっては距離や所要時間の問題以上に、私を苛み続けてきたのは、祖国の平穏・無事と称栄を願って散華された尊いご英霊の深い思いの献身や行動に対し、昨今の余りに希薄な感謝の念の欠如、否、むしろ冒涜する数々の現状を座視できないことでありました。
 次代を担う子どもたちへの、あらゆる指導者の心の有り様から発する一挙手一投足は、かつての若者の純粋で崇高な同胞愛、郷土愛や祖国愛、博愛の精神とは程遠い精神の貧困と荒廃をもたらしている日本の現状を御霊にどのように報告したらよいのかが、自分自身への心の重圧として、重くのしかかっているのが、今日までの私の心境であります。
 もう十一年前になりますが、こんな思いを拙い私の賀詩に認めました。

 この香しき秋津洲
 かつてわれらの同胞は
 国難鎮護の盾として
 その肉叢(ししむら)を土塁とし
 その魂を火と燃やし
 殉じていった忠誠に
 今報いるは幾人ぞ

 静謐の世に感謝する
 想いも新たな
 年初め
 次代を担う若者に
 奮起を促す人いずこ
 (平成九年 元旦)

 そして、今日現在の香しい、わが愛する日本の現状は、如何でありましょうか。

一、 SY君からの質問

 二年程前、三ヶ根通信のインターネットにSY君からアクセスがありました。
 「私は高校二年生です。今、歴史の勉強で太平洋戦争を学んでいます。極東軍事裁判でA級戦犯という言葉をみて、これが今騒いでいる小泉首相の内容だと興味津々でいろいろ調べました。そして、中国はA級戦犯を祀る靖国神社に日本の首相が参拝するのはおかしいという意味もわかりました。しかし、当時の裁判を行った責任者も、あの裁判はおかしいという事実が判ったのに何故、我々現代人はそれを大声で話さないのでしょうか。
 南京大虐殺の内容も、調べれば調べるほど嘘ばかり(中国発表の写真は、極寒の地で日本兵は夏服だったり)とわかってきているのに。
 私たち若者には、納得いきません。生きている人間だけがいいかっこうすればよいのですか。先祖を売ってまでも何が望みなのでしょうか。私たちは将来に自信が持てません。中国と戦争をした事実は事実でしょうが、日本だけは正しいルールに則って戦ったのに。ソビエトとの戦いは誰も何も言わないじゃないですか。勝ったからでしょうか?まして、韓国には助けるだけ助けて、なんで謝るのでしょうか。大人は皆、嘘つきで自分勝手です。このホームページを教えてくれた祖母はもういません。もっともっとテレビや週刊誌を使っても真実を教えてください。私たちは皆、真実を知れば必ず自信が持てると思います。よろしくお願いします。」

二、 私の回答

 この質問に対しての回答を二・三人の人を経由して、御鉢が私のところに回ってきました。向学心や探究心旺盛で純粋なSY君の質問であるだけに悩みましたが、自分なりに答えさせていただきました。
 「戦勝国が敗戦国を一方的に裁いた裁判は、不勉強かも分りませんが、私は知りません。原爆投下は史上最大の大量虐殺で、その最たるものです。祖国のために尽くして亡くなられたら、みんなご英霊です。神や仏として、丁重に真心をこめてお参りするのが日本人なのです。
 私の長兄は、戦後の日本で『ジャワは極楽、ビルマは地獄、死んでも帰れぬニューギニア』と言われた地獄の戦場、パプアニューギニアで戦死?餓死?病死?、生きたまま蛆がたかって亡くなっただろうと思われます。本当のことは全く分りません。心優しい、物静かな、頭のよい兄でした。そんな兄が南の果ての島を侵略に行く筈は絶対にありません。親や兄弟姉妹、友だちなどのいる祖国を思い、異郷の地で散って、今も眠っているのにお参りに行ってあげることもできません。貴君のように、物事を深く調べ、祖国の真実の歴史はどうなっているのか、かつての日本人はどういう人であったのか、これから日本の歴史を創っていく、現在の若者はどうあらなくてはならないのかを真剣に考え、行動に移していかねばなりません。祖国を愛する心の欠落したどこの国が祖国なのか分らない人たち?では困るのです。そんな人は日本人ではありません。
 ここで、私は勉強家の貴君に宿題のプレゼントをあげましょう。それは、大東亜戦争での日本の敗戦の結果、欧米の略奪と奴隷に苦しんでいたアジアの国々が、何か国独立することができたか調べてごらんなさい。日本のした事が分かることでしょう。」

三、 SY君からの礼状

 「山口様、励ましのメール有難うございます。山口様のお兄様の立派な戦いが、今日の平和と幸せを日本に導いてくれていると心の底から思います。ここしばらくの間、とにかく歴史を私なりに調べたり聞いたりしてみました。ほとんどの大人たちは何も知りませんでした。
 東京裁判のA・B・Cの意味を正式に答えられたのは三十人中二人でした。また、原爆を落としたのは日本人があまりにも言うことを聞かなかったからなどと、私たち高校生を馬鹿にした発言をする大人たちもいました。講和条約を何も知らない偽平和な大人たちばかり。
 しかし、私の学校の卒業式では、君が代は皆大声で歌います。式の間もうるさいのは大人です。一同起立という場面も、大人たちはバラバラで立たない人もいます。子どもは家の教育で決まるというのも嘘のようです。
 野球が世界一になり、日の丸という言葉が沢山出てきた今が、チャンスです。
 私は正しい歴史認識を深め、いつか三ヶ根へ凱旋します。これからも色々と教えて下さい。宜しくお願いします。」

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