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戦没者調査の参考として

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KyoYamO

通常 戦没者調査の参考として

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前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿なし | 投稿日時 2007/5/15 23:00
KyoYamO  新米   投稿数: 13
 今回、祖父の戦死についてさまざまな施設に収蔵されている資料を調査しました。士官《=将校》クラスの人たちの記録ならば比較的よく残っていたのですが、一兵卒の祖父個人についての記録にはたどり着くことが出来ませんでした。ただ、祖父の所属していた部隊の行動や最期の状況については記録が残っていたため、状況の想像をすることができました。

 この掲示板を読んでいらっしゃる方で、私のように戦没した身内の最期の状況を調査したいとお考えの方のために、以下に資料が収蔵されている施設、あるいは調査の方法を挙げておきます。この文章がすこしでもお役に立てば幸いです。

1.厚生労働省 社会援護局 業務課 資料調査室
電話(03)5253-1111(代)
戦没者の情報を知るためには、「情報開示請求」をしなければなりません。請求者は、原則として戦没者の「直系の子孫」だけです。この請求は手続きが大変面倒なため、途中で断念する遺児の方も多いと聞いていますが、戦没者の除籍簿、そして請求者の戸籍謄本、戦没者と請求者の続柄が証明できる公的書類、請求者の住民票、免許証や保険証の写しなどに調査の目的を記した手紙を添えて提出しなければなりません。
調査はすべて厚生労働省側で行ってくれます。自分で資料を閲覧《えつらん》することは不可能です。結果が戻ってくるのは約1ヶ月~1ヵ月半後だそうです。

2.防衛庁防衛研究所 戦史資料室 図書館
http://www.nids.go.jp/
作戦、報告、陣中日記、戦後の手記や研究所など、戦史に関する多くのジャンルの資料が保存されています。慣れていないと検索するのに少々手間取りますから、最もよい方法は同図書館に詰めていらっしゃる「相談員」の方に話を聞いていただくことです。そうすると、検索方法から、どのような資料があるか、までを親切丁寧に教えてくださいます。私もずいぶんと相談員の方々に助けていただきました。

3.国立国会図書館憲政資料室
ここには戦後GHQ《=連合国軍最高司令官総司令部》より返還された資料と、現在アメリカ合衆国国立公文書館に収蔵されている太平洋戦争関連の記録の一部がマイクロフィッシュとして保管されています。一部の資料は前述の防衛庁防衛研究所戦史資料室に所蔵してあるものと重複します。

4.アジア歴史資料センター
http://www.jacar.go.jp/
このデジタル・アーカイブを使うと、前述2.と3.の場所に収蔵してある資料がより効率よく検索できます。また、オンラインで閲覧できる資料もあります。

5.遺族会および戦友会
各方面の遺族会や戦友会では、1~4の機関では調べられない個人の状況について、会員のネットワークで調べていただくことが可能です。フィリピンの場合は、「曙光会《しょこうかい》」という遺族会があります。コンタクトをとると、会員の中に同部隊あるいは近い所属の方がいらっしゃるかどうか、調べてくださいます。
さらに、あまり表には出てこない自費出版の手記などの情報もお持ちです。

6.インターネット検索
ネット上ではありとあらゆるジャンルの情報が手に入ります。この「メロウ伝承館」のようなサイトで関連情報が得られる可能性大です。私の場合はスカッパーさんが祖父と同じルソン島で散華《さんげ=戦死のこと》された方の記録を書き込みしてくださっていました。
ただ、ネット上の情報は、実際に防衛庁に行って調査した結果と違っているものもありました。玉石混交《ぎょくせきこんこう=勝れたものとつまらないものが混じっていること》の状態ですから、取捨選択をする必要があります。

以上、これらの手段を使うと、知りたい情報がかなりの精度で分かるのではないかと思います。

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