画像サイズ: 536×527 (93kB) | 現在のドレスデンと歴史的ドレスデン
すっかり、重々しい気分でドレスデンの駅をでた。ところが、この街はいままでみたエルフルト、アイゼナッハ、ワイマールなどと違って近代的な大都市にみえる。新前広場はびっくりするほど広い。土地の私有が認められていない国では市街地の再開発を邪魔するひともいないのであろう、利権屋さんとヤーサンのお陰で駅前にバスターミナルさえ作れないどこかの街とはちがう。駅前広場はすべて歩行者天国になっている。そして広場の両側にはネバ、バスタイ、ケーニッヒシュタイン、リリエンシュタインといったインターホテルやブテックなど高級品を売る商店もあり、高層ビルが軒をならべている。 ただ、このところの暑さで広場ではアイスクリーム屋さんは大繁盛だが、他の店にお客さんが入っているところは見かけなかった。 今夜の宿はこのひとつ、リリエンシュタインだ。
ライゼビューローに行かされる
リリエンシュタインのフロントにクーポン券を渡すとしばらく待たされた。やがて主任らしい女性が現れて「最初のホテルで間違って(正)の方をはぎとってしまった。次のエレファントでもそのことは知っていたがそのままにしていた。あなたの落ち度ではないけれどこのままでは、これから先も行くさきざきで問題になる。ここのライゼビューローでクーポン券の再発行をうけたほうがいい。あなたはこれからすぐ行くべきです。ライゼビューローには私から電話で事情を説明しておきます。荷物はここのクロークで預かりましょう。それから、ライゼビューローヘの道順は、この地図の通りです」。と分かりやすい英語で説明した。自分の落ち度でもないのに大事な時間をこんなことにとられるのは不本意だが、この主任さんの対応は資本主義国のレベルからみてもまずまずなので素直に指示どうリライゼビューローに行くことにした。 ホテルから5分ほどでライゼビューローに着いた。ここでも中年の女性がにこやかに待っていた。確かに話は通じていて5分も待つとタイプで打たれたばかりの書類ができあがった。かくして、ホテル・リリエンシュタインに無事チェックインできた。 このホテルはバスつきの部屋がない。おまけに相当な安普請でべ二アの床板が反っている。おそらく急激なホテル不足に対処すべく突貫工事で作ったに違いない。一見「戦後建った明るく近代的なビル」の正体がわかったような気がした。 これも後でわかったことであるが、この時期、すなわち「メーデー・ウイーク」は、東側諸国では「お盆と正月」が一度に来たような連休なのだ。お盆や正月だけでなく、クリスマスやイースターの連休とも縁のない国における大切な連休なのだ。だから、東ドイツだけでなく東ブロックの人たちも旅行をする。いいホテルは、すでに売り切れていたのだ。それで私も、安普請ホテルヘ回されたようだ。 (写真は、マルクトプラッツ、ブティック です) |