旅行記 
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[No.4955] 続・東ドイツ紀行 33  (1986年) 投稿者:マーチャン  投稿日:2016/10/06(Thu) 09:45
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続・東ドイツ紀行 33  (1986年)
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 私が乗換案内担当です

 さて、駅で、番線を調べようと思ったのに、電光掲示板が見つからない。そこで、インフォーメーション・オフイスへ行ってみた。部屋の壁に、時刻表などが貼り付けてあって、私としてはそれで用は足りたが、ふと、カウンターの向こうにいる中年の制服を着た女性が、旅行者へ説明をしているのを見て、びっくりした。
 手をヒザに乗せて、何も見ないで説明をしているのだ。ドイツ語はわからなくても「鉄道用語」はある程度理解できるので聞いていると「次の駅で降りたら、右の方に行きなさい。そこに連絡階段があるから、そこから4番線へいきなさい」などと話している。
 この方、まったく目が見えないらしい。
 東ドイツの鉄道時刻表をすべて暗記しておられるのだ。そして、お客さんにわかりやすく説明して上げている。感動した。覚える努力も大変なものだが、そのいう才能のある障害者に活躍の場を与えているこの国に 大いに感動した。(もっとも、今は、コンピューターが全てやってくれるのだろうが)

ライプツィヒ市民はホテルメルクアを見上げる

 急行に乗ればライブツィヒまでは1時間半でいく。小さい国なので大都市相互の距離は、ほとんど2時間か3時間以内だから移動にはあまり時間をとられない。列車がライブツィヒにさしかかると早くも車窓から天高くそびえるホテルメルクア(Mercury・水星)が目に飛び込んでくる。中央駅のすぐわきにあり27階建、高さ100m。泊まるのが気恥ずかしくなるようなごたいそうなホテルだ。これが、今夜の宿泊ホテルとして「指定されている」ホテルなのだ。本当はクラシックホテルが好きなのだが、当時は観光客には「ホテルを選ぶ自由がなかった」のだから仕方がない。勇気をふるってフロントに近づく。厳かに、且つ、にこやかに迎えられた。
 このホテル、5年前、鹿島建設の施工により完成、エレベーターは三菱電機の高速用が据付られている。単に入れ物だけでなく、ホテルのソフトも日本流だ。部屋には小型冷蔵庫、いわゆるミニバーがあり、ちゃんと伝票とエンピツが置いてある。廊下の大型冷蔵庫には、ミズワリには欠かせないアイスキューブがたっぷりと入っている。トイレットは消毒済みのシールで封印されている。ドアのノブにかける「DO NOT DISTURB」の札も独、英、露、仏、西とあって最後は「起こさないでください。就寝中のため」という日本語である。MESSEのときなどにやってくる西側のビジネスマン向けで、おそらく日本の商社マンも利用するのであろう。
 ここにはプールはいうにおよばずサウナからフィットネスクラブまであるそうだ。正に至れりつくせりの感がある。 
 どうやら、我々の知っている以上に、日本と東ドイツの、産業・経済協力関係は進んでいたようだ。
 立派なものを作るとなればとことん立派にしないと気が済まないというのもやはりドイツ式である。ここだけは、超一流だけあって朝食も例の8マルクの枠はなく食べ放題の由。

 (写真 駅舎はパッといないが、車内は結構立派でした)


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