旅行記 
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[No.4959] 続・東ドイツ紀行 37  (1986年) 投稿者:マーチャン  投稿日:2016/10/10(Mon) 06:16
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続・東ドイツ紀行 37  (1986年)
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 5月8日(木)くもり、ときどき晴れ

 さて、いよいよベルリンヘ

 昨夜はよく眠れなかったが、今朝は早く目がさめた。今日はベルリンヘ行く日なのだ。ライプツィヒからベルリンのシェーネフェルト空港駅まではノンストップで1時間50分。幹線だけにコンパートメントもきれいだ。女の車掌さんが来て特急券を買わされた。300円なり。空港に駅があって、しかも急行、特急がすべて止まり、国電までが乗り入れているのは、さすが、東ベルリンだと思う。
 とりあえず、西ベルリンヘいってみたい。西ベルリンヘの入り口(すなわち、壁の穴)はふたつある。ひとつはチェックポイントチャーリー、もうひとつはフリードリッヒシュトラーセである。今回は国電の便利のよいフリードリッヒシュトラーセ経由でいくことにした。シューネフェルト空港駅からフリードリッヒシュトラーセ駅までは案内板をたより国電を乗り換えてなんとか行けた。

 とうりゃんせ、壁の穴

 ここは、ターミナル駅なのでなかなか大きい。インフォーメーション・オフィスの前の案内板には駅構内の見取り図があって、レストラン、キオスク、トイレなどの場所はよくわかる。ところが、肝心の西ベルリンヘの入り口が見つからない。通りがかりのひとにきいてみようとも思ったが、ことがことだけに、べルリン市民にたずねるのはちょっとはばかられた。困ったな、と思ってなおもよく見取り図をみるとポリツァイ(警察)という字が見えたので行ってみた。パスポートをみせると、こちらの聴きたいことがすぐわかり、コンコースの外をさして「アウス(外)、アウス」という。  
 外へでてみるとなるほど、駅と隣の体育館のような建物との間に空き地がありここに動物園の入場券売り場のような窓口がいくつか並んでいた。なんとなく一番とっつきの窓口に並んだ。この日は特にすいていたのか並んでいたのは4、5人だった。しばらくすると前に並んでいたおばあさんが、私の袖をひっぱり何かいっている。例によってドイツ語は分からないのでキョトンとしていると、十六の菊のご紋章のついた赤いパスポートを指して次に奥の窓口を指す。ハハア、ここじゃないんだな、ということが分かったので改めて出国窓口をよくみてみた。そうすると窓口の上にプレートが出ている。今いるところは「BURGER DDR(正しくは「ウームラウと」がつきます)」、隣は「BURGER BDR」、その次は「BERLIN STAAT−−なんとか」とある。私はその場に荷物を置きバッグからGEMの独和辞典をだしてBURGERという言葉を調べた。そうか、手前は東ドイツ国民用、次は西ドイツ市民用、その奥はベルリン市民用なのだ(ということは、東ベルリン市民は別のパスポートを持っているのかしら)。
 それならそのどれにも属さない私は一番奥の窓口にいけばいいんだなーーーとやっとわかった。
 そこにはふたりしか並んでいなかった。前の小柄な紳士は口髭なんかはやしてどこか気障な感じがしたらやっぱりイタリア人だった。次の黒いコートの年配の婦人はポーランドのパスポートを持っていた。二人とも1、2分で済んだ。私の番がきて窓口の若い、うす青い目のポリツァイさん(警察官)にパスポートをみせた。彼は先ず私の顔を穴のあく程みつめてからパスポートの写真をじっとみた。次にパスポートをばらばらめくってヴィザを確認した。そして私のほうをみて「アインマル、か ウントツーリュック(片道か往復)のどっちにするのか」と手真似をまじえながら質問した。そのツーリュックのほうで頼むというとすぐ通してくれた。

(写真、東ドイツの切手。隣は「西ベルリン」の切手)


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