Re: イレギュラー虜囚記(その2)
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イレギュラー虜囚記(その2) (あんみつ姫, 2007/12/8 22:02)
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Re: イレギュラー虜囚記(その2) (あんみつ姫, 2007/12/8 22:08)
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- Re: イレギュラー虜囚記(その2) (あんみつ姫, 2007/12/13 16:25)
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あんみつ姫
居住地: メロウ倶楽部
投稿数: 485
ソ連軍駐屯地司令部(コメンダトゥーラ) 二十年九月上旬~中旬
この部屋に居た将校は、通化の125師団長今利中将、旅団《りょだん=陸軍の編成単位で連隊の上 師団の下の規模》長の後藤少将、副官大東少佐、宮野通訳官等であった。今利中将が「我々は陛下の命令で停戦したのだから、内地へ帰還しても、捕虜の罪で軍法会議に附される心配は無い」と説明するので、この人達はこんなことを心配していたのかと少々驚いた。
カラバエフが、司令部副官のスタリッキー大尉に引き合せ、当分一緒に居れという。部屋は今利閣下の隣り、元の警務課の大部屋。
衝立で仕切ってあり、子供々々した赤軍の当番兵がいる。なかなか親切で、使い走りはしてくれる、夜は机の上に毛布を広げて床をとってくれ、本人は椅子の上で窮屈そうに寝ている。
スタリッキーは30歳前後、粋なロヒゲを生やし、「現代の英雄」のペチョーリン《19世紀ロシア文学作品の主人公》もかくやと思わせる好男子。戦傷で少し足を引摺っているが、これがまた様になる。
仕事は別にない。ときどき連行されてくる日本兵や避難民の事情調査ぐらいなもの。兵隊の中には、所属部隊名はおろか、通称号も知らないのがいる。関東軍も余程慌てて頭数を揃えたようだ。
のんびりと結構なことだが、丁度窓の上にスピーカーがあり、朝早くから「ヴニマーニエ ヴニマーニュ ガヴァリット ギーリン」と怒鳴るや、大音響で終日音楽放送。隣りの今利中将も大弱りだった。
飯は、朝昼晩夜と一日四回、スタリッキーのジープで駅前の三陽ホテルのグリルに行く。ここが司令部の将校クラブになっており、若い中尉が責任者で、他はすべて元の従業員。朝のテーブルには各人に煙草三箱ずつが揃えてある。ビスケット、トマトは食べ放題。
給仕は日本娘三人と白系一人。まだ軍刀を下げた将校がいると頼もしがられ、朝食時は禁止らしいビールも出してくれる。赤軍の男女将校と会食だが、自分一人味噌汁と茄子の浅漬を賞味する。
ビール欲しさに他の将校が朝食に誘うが、スタリッキーが離さない。初めて食堂に行った時、日本娘のズボン(モンペ《裾を足首で縛った労働用の袴》)をスカートに替えるよう説得してくれと頼まれ、嫌々申し入れたら、翌日皆スカートに替えていた。
白系のニーナや女将校はさっばり人気が無く、日本娘は大もて。中でもミドリさんという身体つきのしっかりした娘は引っ張りだこだった。
この将校クラブに、ときどき子供達れの日本人らしい夫婦が来る。女は三十過ぎの一寸した美人で、亭主は少し若い。三人ともロシヤ語で話し合っている。妙な奴もいるものだが、向うもこっちに話しかけない。
その後、カラバと彼らの家に行ったが、堂々たる邸宅で、豪勢な応接間には赤軍将校の出入りが絶えない。浦塩《ウラジオストク》帰りのアカ《共産主義者》というところか。
今利中将らの食事も、毎回グリルから赤軍の兵隊が運ぶ。閣下は一歩も外へ出られないので、君は大したものだと冷やかされた。
九月上旬、朝から玄関で軍楽隊が演奏を始めた。スタリッキーは「ソ連のお祭りだが、君らにとってもお祭りだ」という。この日はソ連の対日戦勝記念日で、日本人民解放の祝すべき日だそうだ。
夜、スターリンの放送があるので司令部の将校全員がスタリッキーの部屋に集まった。自分はラジオの一番前に座らされた。澄んだオルゴールの響が伝わって、やがてスターリン《ソビエト連邦共和国総書記》の演説が始まる。
太いが、案外柔らかい声だ。含み声なので言葉のアヤが聞き取り難い。
日本が降伏して、東西の二大戦争根源地が覆滅《ふくめつ=完全に滅びる》したこと、日露戦争、シベリヤ侵入、オーゼロハサン、ハルヒンゴルの戦い、独ソ戦中の満洲の兵力増強等を挙げ、ソ連はこれで日本との間で清算すべきものを清算した。今後は、ドイツファシズム、日本帝国主義を破摧した民主諸国が栄えるであろうというような主旨で約15分。南樺太、千島を取り返したことに触れていたから、スターリンは日露戦争の仇討ちをしたつもりでいる。
放送が終って将校連がどうだと訊くので、スターリンのロシヤ語はサッパリ分からんと返答しておいたが、彼らも別段追求してこなかった。一同ジープを連ねてグリルヘ。今日はウオッカ、ウィスキー、ビール何でもある。
少々朦朧としてきたところで、ジープでスンガリー《松花江》の向う岸へ疾走。日本軍司令部の建物に着く。
一階の講堂跡では、軍楽隊の演奏で男女将校がガタガタとダンスの真最中。スタリッキーがお前も踊れという。馬鹿にするな、こんな日に騒げるかと、軍刀を抱いた儘壁際のベンチで眠ってしまった。
無理に飲んだアルコールで腹工合が悪くなり、厠に入っていると女将校二人がバタンバタンと隣の厠に入るなりドドーツと大放水。軍隊の便槽は素通しだからその壮大なこと。思わず尻を上げてしまい、これでは戦争に敗けるわと思った。
何時頃か、スタリッキーに揺り起こされたら他に誰もいなかった。フラットキンやマーシャが自分の傍で何か言っていたようだがと思いつつ、夜風を切って司令部へ帰る。
スタリッキーと肩を組んで階段を上ろうとしたが、うまくゆかぬ。そのうちに二人ともむかついて、踊り場の便所でゲロゲロ吐いた。翌日は二人とも毛布を被って一日中ゴロゴロ。
師団参謀のサローキン中佐というのがときどき現れて、日本や皇室に悪態をつくので、こちらも負けずに「俺達は陛下の命令で戦争をやめた。若し命令があれば拳固(クラコム)でも戦うぞ」とやると、中佐は「ヒロヒトミカドが何だ。彼が神様なら何故敗けた」
「インペラートル《皇帝》は神じゃない。日本人の団結の核だ。天皇が無くなれば日本人全員がハラキリだ!」と少々大袈裟に言い返す。
「何たる封建思想。何たる野蛮(ワルワリズム)!」と中佐は蔑むように笑う。こんな問答は大抵の将校とやった。言うことは双方いつも同じ。どちらも面白半分。
自分がテーブルを叩いて赤軍将校と渡り合っているのを隣室の今利閣下が聞いて、「我々は老人で、もう役に立たぬが、君は未だ若い。腹の立つことは抑えて、つまらぬ問題を起すでない」と心配してくれる。
こっちも赤軍将校との芝居がかった平行論議がアホらしくなってきて、素直に感心したような顔をしていたら、お前はずるいぞと文句をつけられた。
司令部では、毎日将校連と雑談するほかは、カラバ少佐とジープで市内巡視をして邦人の面倒を見たり、司令部に抑留されている満軍将官(八名)の通訳をしたりしていたが、何時の間にか今利中将一行もハバロフスク《ロシア極東地方の中心でハバロフスク地方の都市》へ送られてしまい、退屈になってきた。
スタリッキーが「お前、これからどうする」と呑気なことを言う。
冗談じゃない、どうするこうするはそっちのこと。内地へ帰してくれるわけではなし、といってお払い箱で放り出されたら食うに困る。
日本軍のいるところへ行きたいと言っていたら、ラーゲリで通訳が必要になった。スタリッキーに好きな時間に出かけろと言われて軍刀を引き渡し、当番兵と二人、今利閣下にもらったトランクをぶら下げて街をプラプラ散歩しながら師道大学へ行く。
満人の露店はソ連兵で大賑わい。吉林神社の社殿が柱を根元から切られて逆様にひっくり返っている。盛装の美人が尻もちをついた恰好。
当番兵に腕時計をやり、スタリッキーに銀のシガレットケースをことづける。
(つづく)
この部屋に居た将校は、通化の125師団長今利中将、旅団《りょだん=陸軍の編成単位で連隊の上 師団の下の規模》長の後藤少将、副官大東少佐、宮野通訳官等であった。今利中将が「我々は陛下の命令で停戦したのだから、内地へ帰還しても、捕虜の罪で軍法会議に附される心配は無い」と説明するので、この人達はこんなことを心配していたのかと少々驚いた。
カラバエフが、司令部副官のスタリッキー大尉に引き合せ、当分一緒に居れという。部屋は今利閣下の隣り、元の警務課の大部屋。
衝立で仕切ってあり、子供々々した赤軍の当番兵がいる。なかなか親切で、使い走りはしてくれる、夜は机の上に毛布を広げて床をとってくれ、本人は椅子の上で窮屈そうに寝ている。
スタリッキーは30歳前後、粋なロヒゲを生やし、「現代の英雄」のペチョーリン《19世紀ロシア文学作品の主人公》もかくやと思わせる好男子。戦傷で少し足を引摺っているが、これがまた様になる。
仕事は別にない。ときどき連行されてくる日本兵や避難民の事情調査ぐらいなもの。兵隊の中には、所属部隊名はおろか、通称号も知らないのがいる。関東軍も余程慌てて頭数を揃えたようだ。
のんびりと結構なことだが、丁度窓の上にスピーカーがあり、朝早くから「ヴニマーニエ ヴニマーニュ ガヴァリット ギーリン」と怒鳴るや、大音響で終日音楽放送。隣りの今利中将も大弱りだった。
飯は、朝昼晩夜と一日四回、スタリッキーのジープで駅前の三陽ホテルのグリルに行く。ここが司令部の将校クラブになっており、若い中尉が責任者で、他はすべて元の従業員。朝のテーブルには各人に煙草三箱ずつが揃えてある。ビスケット、トマトは食べ放題。
給仕は日本娘三人と白系一人。まだ軍刀を下げた将校がいると頼もしがられ、朝食時は禁止らしいビールも出してくれる。赤軍の男女将校と会食だが、自分一人味噌汁と茄子の浅漬を賞味する。
ビール欲しさに他の将校が朝食に誘うが、スタリッキーが離さない。初めて食堂に行った時、日本娘のズボン(モンペ《裾を足首で縛った労働用の袴》)をスカートに替えるよう説得してくれと頼まれ、嫌々申し入れたら、翌日皆スカートに替えていた。
白系のニーナや女将校はさっばり人気が無く、日本娘は大もて。中でもミドリさんという身体つきのしっかりした娘は引っ張りだこだった。
この将校クラブに、ときどき子供達れの日本人らしい夫婦が来る。女は三十過ぎの一寸した美人で、亭主は少し若い。三人ともロシヤ語で話し合っている。妙な奴もいるものだが、向うもこっちに話しかけない。
その後、カラバと彼らの家に行ったが、堂々たる邸宅で、豪勢な応接間には赤軍将校の出入りが絶えない。浦塩《ウラジオストク》帰りのアカ《共産主義者》というところか。
今利中将らの食事も、毎回グリルから赤軍の兵隊が運ぶ。閣下は一歩も外へ出られないので、君は大したものだと冷やかされた。
九月上旬、朝から玄関で軍楽隊が演奏を始めた。スタリッキーは「ソ連のお祭りだが、君らにとってもお祭りだ」という。この日はソ連の対日戦勝記念日で、日本人民解放の祝すべき日だそうだ。
夜、スターリンの放送があるので司令部の将校全員がスタリッキーの部屋に集まった。自分はラジオの一番前に座らされた。澄んだオルゴールの響が伝わって、やがてスターリン《ソビエト連邦共和国総書記》の演説が始まる。
太いが、案外柔らかい声だ。含み声なので言葉のアヤが聞き取り難い。
日本が降伏して、東西の二大戦争根源地が覆滅《ふくめつ=完全に滅びる》したこと、日露戦争、シベリヤ侵入、オーゼロハサン、ハルヒンゴルの戦い、独ソ戦中の満洲の兵力増強等を挙げ、ソ連はこれで日本との間で清算すべきものを清算した。今後は、ドイツファシズム、日本帝国主義を破摧した民主諸国が栄えるであろうというような主旨で約15分。南樺太、千島を取り返したことに触れていたから、スターリンは日露戦争の仇討ちをしたつもりでいる。
放送が終って将校連がどうだと訊くので、スターリンのロシヤ語はサッパリ分からんと返答しておいたが、彼らも別段追求してこなかった。一同ジープを連ねてグリルヘ。今日はウオッカ、ウィスキー、ビール何でもある。
少々朦朧としてきたところで、ジープでスンガリー《松花江》の向う岸へ疾走。日本軍司令部の建物に着く。
一階の講堂跡では、軍楽隊の演奏で男女将校がガタガタとダンスの真最中。スタリッキーがお前も踊れという。馬鹿にするな、こんな日に騒げるかと、軍刀を抱いた儘壁際のベンチで眠ってしまった。
無理に飲んだアルコールで腹工合が悪くなり、厠に入っていると女将校二人がバタンバタンと隣の厠に入るなりドドーツと大放水。軍隊の便槽は素通しだからその壮大なこと。思わず尻を上げてしまい、これでは戦争に敗けるわと思った。
何時頃か、スタリッキーに揺り起こされたら他に誰もいなかった。フラットキンやマーシャが自分の傍で何か言っていたようだがと思いつつ、夜風を切って司令部へ帰る。
スタリッキーと肩を組んで階段を上ろうとしたが、うまくゆかぬ。そのうちに二人ともむかついて、踊り場の便所でゲロゲロ吐いた。翌日は二人とも毛布を被って一日中ゴロゴロ。
師団参謀のサローキン中佐というのがときどき現れて、日本や皇室に悪態をつくので、こちらも負けずに「俺達は陛下の命令で戦争をやめた。若し命令があれば拳固(クラコム)でも戦うぞ」とやると、中佐は「ヒロヒトミカドが何だ。彼が神様なら何故敗けた」
「インペラートル《皇帝》は神じゃない。日本人の団結の核だ。天皇が無くなれば日本人全員がハラキリだ!」と少々大袈裟に言い返す。
「何たる封建思想。何たる野蛮(ワルワリズム)!」と中佐は蔑むように笑う。こんな問答は大抵の将校とやった。言うことは双方いつも同じ。どちらも面白半分。
自分がテーブルを叩いて赤軍将校と渡り合っているのを隣室の今利閣下が聞いて、「我々は老人で、もう役に立たぬが、君は未だ若い。腹の立つことは抑えて、つまらぬ問題を起すでない」と心配してくれる。
こっちも赤軍将校との芝居がかった平行論議がアホらしくなってきて、素直に感心したような顔をしていたら、お前はずるいぞと文句をつけられた。
司令部では、毎日将校連と雑談するほかは、カラバ少佐とジープで市内巡視をして邦人の面倒を見たり、司令部に抑留されている満軍将官(八名)の通訳をしたりしていたが、何時の間にか今利中将一行もハバロフスク《ロシア極東地方の中心でハバロフスク地方の都市》へ送られてしまい、退屈になってきた。
スタリッキーが「お前、これからどうする」と呑気なことを言う。
冗談じゃない、どうするこうするはそっちのこと。内地へ帰してくれるわけではなし、といってお払い箱で放り出されたら食うに困る。
日本軍のいるところへ行きたいと言っていたら、ラーゲリで通訳が必要になった。スタリッキーに好きな時間に出かけろと言われて軍刀を引き渡し、当番兵と二人、今利閣下にもらったトランクをぶら下げて街をプラプラ散歩しながら師道大学へ行く。
満人の露店はソ連兵で大賑わい。吉林神社の社殿が柱を根元から切られて逆様にひっくり返っている。盛装の美人が尻もちをついた恰好。
当番兵に腕時計をやり、スタリッキーに銀のシガレットケースをことづける。
(つづく)
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あんみつ姫