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特攻インタビュー(第4回)・その12

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通常 特攻インタビュー(第4回)・その12

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前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿なし | 投稿日時 2012/3/26 7:02
編集者  長老 居住地: メロウ倶楽部  投稿数: 4298

 陸軍航空特攻 久貫兼資氏 

 ◆口之島に不時着(2)

 --------海軍の水兵に助けられた後は、島の病院に入院されたのですか?

 久貫‥病院なんかないんですよ。海軍の監視隊が20~30名駐屯していただけです。

 --------島から内地に基地に戻るのは、しばらく時間がかかったんですか?

 久貫‥これがね、いくら頼んでもね、あの、連絡してくれないんですよね、監視隊が。これも後でわかったんですけど。第8飛行師団に、久貫軍曹、ここで不時着してるって言ってくれって言ってもね。だから、あの、隊長がね、第8飛行師団かな、報告してるのを見るとね、「久貫軍曹戦死」って出てるんですよ。

 で、それを、菊池保夫さんていう松本市の人がね、口之島のことを調べた人がそういうことを全部、私の分も調べてくれてね。防衛研究所まで行って資料を送ってくれましたよ。こうなってるよって。

 --------戦死したことになってるから、報告もしないということなんですか?

 久貫‥いや、隊長は私が帰って来ないから戦死と確認、認定したんだと思いますね。

 --------海軍側が、すぐに報告しなかったから。

 久貫‥しなかった。

 --------理由はわからないのですか?

 久貫‥うん。だから誠四一飛行隊は、その後、5月になってからかな……振武隊に転属になってるんですよね。で、私もその時、一緒に転属になってるんですよね。だけど、そのことは、とうとう、戦後になるまで知らなかったんですよ。

 --------3月28日、11機が飛び立って、久貫さんは不時着という形になったのですが、残りの10横は?

 久貫‥もう1機はね、戻ったんです。万世に近い浜に不時着してね。飛行機を壊しちゃいましたけどね。加瀬曹長という人でした。徳之島近くから戻ったそうです。私もね、口之島に行く前に戻ったら、多分、空襲にあって落とされてたでしょうね。だから、どっちにしても、運のいいところ持ってるようにきてるわけですよね。後で考えてみるとね。

 --------では9機になるんですか?そのまま沖縄に向かったのは。

 久貫‥そうです。8機が沖縄の北飛行場に、1機が中飛行場にたどり着いたわけです。それで、翌日の朝4時に空襲を受けて4機だけが飛び立って行ったわけですよ。あとの5機は地上でやられちゃったんです。

 --------沖縄に到着したパイロットの方たちは全員、戦死されたんですか?

 久貫‥いや、帰ってきました。高祖少尉、小川曹長、堀口軍曹、大河伍長の4人以外は。地上戦をやりながら奄美大島まで船でたどりついて、島伝いにたどりついて、そこから飛行機で送ってもらったらしいですね。だから、その連中とね、私は、別府の陸軍病院にいるときに手紙くれましたもんね。こういうことで帰ってきたよってことで。驚きましたね。死んでるとばつかり思ってた。

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