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特攻インタビュー(第3回) ・その13

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通常 特攻インタビュー(第3回) ・その13

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前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿なし | 投稿日時 2012/2/24 8:11
編集者  長老 居住地: メロウ倶楽部  投稿数: 4298

 海軍航空特攻 江名武彦 氏

 ◆第1回目の出撃(2)


 --------特攻隊の名前は?

 江名‥「正気隊」です。その28日に突入した2機は「第一正気隊」という名前がつきました。

 --------エンジントラブルは操縦員から報告があったのですか?

 江名‥操縦席が見えますからね。伝声管で報告がありましたし、エンジン故陣は後席でもわかります。

 --------江名さんの命令で知覧に行くと。

 江名‥ええ。とっさの判断ですが、基地まで帰れないと思い、知覧へ緊急着陸したわけです。

 --------エンジントラブルの九七艦攻は、その後、どうなったんですか?

 江名‥翌日、整備員が機上作業練習機「白菊」に乗って知覧に来ました。そこで整備をして後日、串良へ持って帰ったと思います。その飛行機は特攻攻撃には使用できないということで、私は飛行機がなくなったわけです。で、おそらく、その飛行機は持って帰って、良い部品だけを他の飛行機に使ったんじゃないかと思いますけどね。

 --------知覧から「白菊」に乗って串良基地に戻られたのですか?

 江名‥ええ、「白菊」で串良に戻りました。

 --------報告した後は、また特攻待機に?

 江名‥海軍は陸軍と違って……陸軍には「振武寮」というようなものがありましたでしょ。なぜ、ああいう問題が起きましたかと言いますとね、菅原道大中将の六航軍は福岡にあって、知覧とか万世の特攻機の実情を把握できなかったのではないかと思いますね。

 海軍は字垣中将が鹿屋におりまして、串良、第一国分、第二国分、指宿、出水、笠之原など特攻基地がたくさんありますけど、実情を把握しておりました。優秀な整備関係の士官もおりまして、飛行機の故障は整備が全部チェックします。だから、原因がすぐ判る訳ですね。ですから、次の機会を待てという事で。

 多くの飛行機が不時着して帰って来ましても次の出撃まで待機という事で、陸軍のようなトラブルはありませんでした。私の場合も、知覧で飛行機を点検され、隊長から次の機会を待てと言われただけです。ただ、一度特攻になりますと、特攻から逃れることはできません。次の出撃までは待機ということですね。

 --------では、他の2人のペアも同じ状況で?

 江名‥替わらないです。

 --------その時出撃しなかった他の人達も一緒に待機するのですか?

 江名‥そうです。飛行機を失った私を除いた戦友は、次の菊水五号作戦で5月4日に全員、出撃してるんです。ただ5月4日の時も、結局2機しか突入しませんでした。後の2機はエンジン故障で戻って来たり、飛び立てませんでした。だんだん稼働率が悪くなってきているんですね。

 --------そうすると、2回3回と戻って来る方も多かったということですか?

 江名‥九七艦攻の場合、多いですね。私達の百里原だけでなく、その頃になりますと、姫路空も宇佐空も戻ってきたり、出撃できませんでした。それだけ特攻使用に耐える飛行機が少なくなってきたという事でしょうね。

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