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被爆55年 忘れられないあの日 2 ―広島・長崎被爆者の詞画集―

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編集者

通常 被爆55年 忘れられないあの日 2 ―広島・長崎被爆者の詞画集―

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前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿なし | 投稿日時 2010/10/18 7:48
編集者  長老 居住地: メロウ倶楽部  投稿数: 4298
発刊のことば

 神奈川県原爆被災者の会
       会長 高尾美智子

 アメリカが原子爆弾を投下したあの日から今年は五十五年になり、神奈川県原爆被災者の会が結成されて三十五周年を迎えます。

 また、先輩の方々が幾多の困難の中で、住所も名前もわからない被爆者を一人一人掘りおこし、「神奈川友の会」 として活動を始めてから四十五年になります。

 平和を目ざし 「核兵器廃絶、被爆者援護法の制定」を求めた諸先輩のたゆまぬ運動の成果が、援護法を制定させ、現在私たちが受けている諸々の援護施策を実現させました。

 私たちはあらゆる機会を通じて戦争の悲惨さ、特に原爆の恐ろしさを訴え続けて参りました。多くの人々が我が子や肉親を助けることもできず、生死をさまよいながら、水を求め息絶えていったあの日の出来事は生涯忘れる事は出来ません。

 今は当然の事と受けとめられている平和と繁栄は、多くの尊い犠牲の上に築かれている事を深くかみしめ、あの戦争の悲劇を忘れることなく、そして原爆の悲惨さをくり返さない事を願い、私たちの脳裡に鮮明に焼きついている被爆の実相を、この度詞画集として残すことになりました。

 被爆当時、若かった私たちも高齢となり、五十年以上、絵筆をもったこともない被爆者にとって頭の中には鮮明に焼きついていることも、絵として表現するのは難しい事でしたが、心をこめて描きました。決して上手な絵とは言えませんが、これは被爆者にしか描けない真実の訴えです。

 この証言詞画集 「忘れられないあの日」 が原爆の生きた証人として、単に個々の不幸な体験の記録としてのみとどまることなく、核兵器もない戦争もない平和な世界と、恒久平和の実現に大きな役割を果たし、平和の尊さを見直す力になることを心から願ってやみません。

 県知事様始めご支援ご尽力下さいました方々に心より感謝申し上げ、お礼の言葉といたします。



発刊に寄せて

 神奈川県知事
    岡 崎  洋

 一九四五年(昭和二十年)八月に広島・長崎に投下された原子爆弾は、人類未曾有の大惨禍をもたらしました。あれから五十五年を経た今なお、被爆者の方々のお苦しみは続いております。国際連合は、西暦二〇〇〇年を「平和の文化国際年」と定め、朝鮮半島では南北首脳会談が開催されるなど、民族の和解に向けた動きがあるものの、まだまだ地域紛争は絶えません。また、未だに核兵器を保有する国も存在しており、世界で唯一の被爆体験国であるわが国の世界平和に果たす役割はますます大きなものとなっております。

 神奈川県では「神奈川非核兵器県宣言」や臨界前を含む核実験に対する抗議などを通じて平和な風土づくりの促進に努めています。八百四十万人の県民一人ひとりが核の悲惨さと平和の尊さを認識し、次の世代に伝えていくことが求められています。

 こうした中で、幾多の困難を乗り越えてこられた被爆者の方々が、「ふたたび被爆者をつくらない」 「核兵器もない、戦争もない、平和な世界を」を求め、辛い体験を描かれた「被爆証言詞画集」を出版され、非核の理念の継承に努められることは大変意義深いことであり、深く敬意を表します。同時に、恒久の平和を念願し、人類が二度と同じ過ちを繰り返すことがないよう願ってや
みません。

 神奈川県原爆被災者の会の皆様のご健康と、原爆で亡くなられた方々のご冥福を心よりお祈り致します。

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