特攻インタビュー(第5回)・その22
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編集者
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陸軍水上特攻 皆本義博氏
◆沖縄集団自決冤罪訴訟(2)
--------戦争が終わった後も、渡嘉敷島のことでいろいろな人とのつながりが出来たのですね。
皆本‥曽野綾子さんも、沖縄の集団自決の真実を長年にわたり執筆されて、援助されて深謝申し上げています。家内も私も誕生日の時に僅かずつの金を送っています。あの人はアフリカ難民の救済もやっておられますから。
--------戦隊長だった赤松嘉次さんとは、戦後もずっとお付き合いを?
皆本‥はい。病気で亡くなりましたが、精神的な苦痛があったんでしょうね……。
沖縄集団自決冤罪訴訟(注3)で感じたことがあるんです。裁判のために、大阪から私の家に弁護士が来て打ち合わせなどをやったんですが、第1号の証人喚問に出てくれと言われたから、法廷なんか経験ないし、あんなところに行ったら目が眩むような気がするって断ったんです。でも「皆本さん、出てくれ」と頼まれて出ました。
40分間は主尋問で、こっちは弁護士との打ち合わせ通り。それに続き、40分間の反対尋問になりました。向こうに3人いて、3人のうち2人は親父さんと息子さんが弁護士。で、いろいろ質問された中に「皆本証人のところは、315名が集団自決されたが、皆本証人の奥さんはどうしておられましたか?」というのがあった。何を聞いているか私には理解がいかん。ははあ、と思ったから「じゃあ、申し上げます。あなた方は司法試験に合格して弁護士になっておられるが、もう少し兵役制度とか軍隊っていうことを勉強されてからのぞんでいただきたい」と言いました。よっぽど「馬鹿!」と言いたかったが法廷ですから。
郷友連盟などで講演するんですが、どうも、戦前の法律で行動しているのに戦後の法律で裁くような弁護士・裁判官がおる。平安時代の事案を今の法律で裁くような馬鹿な裁判官とか弁護士がおるからいかん。一番大事なのは兵役制度だ。世界のこれだけの文化・国家で兵役制度がないのは日本だけだ。徴兵制度じゃなくて兵役制度は作らにゃいかん。兵役制度がないと誰も無責任になって、喧嘩した場合に「自分だけは助かる」というような考えが流行したら日本の国はどうなるかということを、盛んに言っています。
それから、私の親しい方が8月6日の広島の慰霊祭にみえましてね。共同通信でワシントン支局長をやっていた松尾文夫さん。松尾さんが書いた本に『銃を持つ民主主義-「アメリカという国」のなりたち』(小学館)というのがある。松尾さんは終戦50年の時にドレスデンの和解という事を書いたりしておりました。東ドイツのドレスデン。1945年2月、ドレスデンは無差別爆撃を受けて、非戦闘員が3万5千人死んだ。軍人、軍属が戦死するのは、これは任務上やむをえん。ですが、非戦闘員もそれだけ死んだから慰霊祭をやったら、イギリスからは女王陛下の代理でケント公爵、アメリカから参謀総長が列席しました。それで、松尾さんは日本で、なぜ、広島・長崎でやらないかと。一番来てもらいたいのはアメリカの大統領だということ。私らもそう思います。オハマ大統領が日本に来て、広島・長崎に参ってもらいたいと思います。東京大空襲では、帝都を低空から焼夷弾爆撃をし、隅田川をはさむ下町一帯が一夜で灰塵となりました。
--------昭和20年3月10日の……
皆本‥はい。ルメイ少将がB29を指揮して、軍隊のいない下町を攻撃したでしょ。そして広島、長崎。それで日本はどうしたかっていうと、佐藤栄作総理は空軍大将になったルメイに勲一等地日章を授与しています。航空自衛隊創設の貢献・功労者ということで勲一等旭日章でしょ。だから、松尾さんといつも話しているんです。「何たることだ、日本は! ちゃんと世界に公言する必要がある」と。アメリカの作家ジエラルド・アスター氏が「降伏促進のために原爆を落としたと思うか?」と言うので、「ノー!」と言って、これは20世紀の人類の破滅だということを書きましたが。アメリカの大統領か参謀総長あたりが来て詣って、その後、日本の総理がパールハーバーに行くべきだと私は思います。