私が読んだ本 
(期間:2011.11.1 - 2011.12.31)

 子どもの時から今に至るまで、たくさんの本を読んできました。
 そこで、みなさんが読まれた本を紹介してください。
 元気の出る本でもいいし、楽しい本でもいいし
 役に立つ本でもいいです。
 電子図書のことでもいいです。


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  • [No.484] Re: 鉄ちゃんのハシリ 投稿者:男爵  投稿日:2011/12/07(Wed) 21:07
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    > この内田百閧ウんと云う人は飯より汽車が好きと云う、今でいう鉄ちゃんのハシリではないかと個人的に思っている。まず、表紙の写真をご覧あれ。こうなると、だれだってほんま紋の車掌さんと思ってしまう。コスプレの方でも、元祖かな。(*^_^*)

    内田 百間って聞いたことがある。
    と思って
    調べたら下記のようでした。

    内田 百間(うちだ ひゃっけん、1889年(明治22年)5月29日 - 1971年(昭和46年)4月20日)は、夏目漱石門下の日本の小説家、随筆家。本名は内田 榮造。

    戦後は筆名を内田 百閧ニ改めた(読みは同じ。閧ヘ門構えに月、U+9592)。
    http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%86%85%E7%94%B0%E7%99%BE%E9%96%93

    1891年(明治24年)に東北本線が全線開通したから
    ちょうどよいときに生まれたんですね。

    鉄道マンになればよかったのに。

    当時のSLの運転は厳しく
    急勾配でのぼって長いトンネルをくぐらねばならなかったりすると
    必死で釜を焚かないといけなかったのです。

    乗客も真っ黒になって、上野駅に着いたら顔を洗っていましたが
    SLの運転手は相当な重労働で煤煙も吸っていたみたいです。

    そんなに厳しかった狩勝峠も、今は楽な勾配に改良されました。


    [No.483] 鉄ちゃんのハシリ 投稿者:   投稿日:2011/12/07(Wed) 20:44
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    画像サイズ: 530×416 (57kB)
    この内田百閧ウんと云う人は飯より汽車が好きと云う、今でいう鉄ちゃんのハシリではないかと個人的に思っている。まず、表紙の写真をご覧あれ。こうなると、だれだってほんま紋の車掌さんと思ってしまう。コスプレの方でも、元祖かな。(*^_^*)

     病膏肓というか、ここまでやれば、ご立派である。ドン・キホーテではないが、この人には旅をするときかならず同道するサンチョのような人がいて、それが『ヒマラヤ山系』である。

     阿房列車は内田さんの命名で、用もないのに旅に出る人を専門に乗せる列車だそうな。このシリーズは第三まであるが、いずれもヒマラヤさんが付き添っている。

     「第二列車」には、鉄道唱歌が収録されている。第1集だけで63番まであり、第二部をよせると131番にもなる。こんなに長い歌は、おそらく世界でもただ一つであろう。

     内田さんに縁のなかったひとへ、高橋義孝の説明を引用すると、岡山の出で、漱石の弟子、陸士や法政大学のドイツ語の先生で、借金の名人、友人に芥川や森田草平がいて、名随筆をつぎつぎと物した、ま、そういう人物。代表作は「冥途」で、「贋作吾輩は猫」もファンが多い。もちろん、鉄ちゃんとしても、超有名。ネコ好きの点でも、半端ではない。なんとも、一筋縄でくくれないタイヘンな人物なのである。

     ちなみに、ヒマラヤさんの本名は、ヒマラヤではなく、平山で、国鉄マンである。

     * 内田百闥「第一阿房列車」+「第二」+「第三」.........


    [No.482] Re: 遠藤周作 投稿者:男爵  投稿日:2011/12/07(Wed) 16:49
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    遠藤周作の「童話」、「私のもの」には大連で暮らしていた両親が離婚して、
    銀行員の父親につくか、バイオリニストの母親につくか、子ども心にゆれ、
    結局母と一緒に日本に引き揚げて来て、叔母夫妻に世話になる話が書かれてある。

    妹は叔父夫婦にうまくとけ込んでたくましく生きているが、自分は
    なかなか回りとうまくやっていけない。いわば不器用なのだ。
    そんな心のひだを小説家らしく上手に書いている。

    実際には彼には妹ではなく兄がいたのだ。兄のいやらしさを仮想の妹として作り上げ
    その妹に兄の負の姿を投影したのだ。
     小説家のフィクション(虚構、うそ)のテクニックだ。
     これは他の作家にもよく使われる手だろう。

    読者はしたがって、すべて作者の自伝だとは思わない方がいい。
    また全部が作り話だと考えるべきではない。
    虚実をまぜながら、創作をしていくのだから。おそるべし作家!

    「私のもの」には、彼がカトリックに自分の意志ではなく、叔母に義理立てして
    入信したことのこだわりが書かれている。

    そして、そのこだわりは彼が妻を選んで結婚したことにも及ぶ。
    母が亡くなって父に引き取られた彼は、父が結婚を世話するとき
    「父さんは結婚に失敗したからな。若いうちは女を見る目がないもんだ」と言って、
    父が世話をしたがるのに反発を覚える。

    それは自分の結婚相手を他人から左右されたくないという気持ちと、
    死んだ母をさげすむような父の言い方が気に入らなかったのだ。

    子どもは自分で両親のそれぞれを否定していても、他人からそれを指摘されると
    いやになるものだ。自分が両親の一部であるからだ。

    彼は父の勧める縁談をすべて断ったため、いきがかり上、自分で結婚相手を
    父に紹介しなくてはならなくなる。

    彼は死んだ母親を更に孤独に追いやらないため(母を裏切りたくないため)
    当時つきあっていた5、6人の女性の中で、一番目立たない女性に、結婚申し込みをした。
    それもわざと事務的に処理するために、うどん屋でしたとは。
    (とても私には彼の気持ちは理解できない。たぶんフィクションだろう)

    ある時、妻に言ってはならない言葉を言ってしまった。
    「君なんか 本気で選んだんじゃないんだ」
    そうして妻を泣かせてしまった彼は、本当はキリストにそう言いたかったのだろう。

    そして、動機はともかく選んでしまったからには、一生つきあっていくという
    固い気持ちも言いたかったのだろう。

    本当は作者は、回りの大人からしむけられ、自分の気持ちからではなく
    なかば強制的に、キリスト教に入信したことにこだわっていたのだろう。
    そのこだわりをストレートに文章に書かずに、ひとつのたとえとして
    いきがかりで妻を選んだ男の話をもちだしたのだろう。

    したがって、実際の彼の結婚が、この話のように
    いきかがりで選んだ妻ではなく、誰の意志でもなく自分の意志で選んだ妻で
    あったのかもしれない。

    現実はどうだったのか、作者の真実はどうだったのか。
    それは作品には何の関係もないことである。

    入信の動機やいきさつはどうであれ、もはや弱いキリストを捨てないぞという
    強い意志を作者はいいたかったのだ。

    キリストは王の中の王ではなく、弱いものの味方でかっこうもよくない
    本当は弱い存在だからこそ、彼は信じてついていきたいと思っていたのだろう。

    強くてはれがましい存在なら、彼のような人間の弱さを受け入れたい人間には
    近づきたくない存在だろうから。


    [No.481] 遠藤周作 投稿者:男爵  投稿日:2011/12/07(Wed) 16:43
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    遠藤周作:(作品は何にしようか)

     「シュッ、マッチ。ポッ、ケムリ。タバコ、ノミタイナ」
    九歳の子どもが書くには、あまりにませたポエムだが、
    このころから、その鬼才ぶりを発揮していた。

     これは、作家遠藤周作の幻の”処女作”。
    父、常久の転勤で旧満州の大連にいた昭和七年、地元の日本語新聞
    の少年文芸欄に掲載された。

    母は幸田露伴の妹、安藤幸とともに著名な外国の音楽家の弟子で、
    東京芸大でバイオリンを学んだ。二歳年上の兄正介は、学生時代常に
    開校以来の秀才として誉れ高かった。一方、エリートー家に育った周作は、
    学校の成績も悪く、友人も少なく、動物と戯れる日が多かったという。

     ”できが悪い”と言われた周作の能力を信し、励ますことをやまなかった
    のは母の郁だった。「あなたには、みんなにはない素晴らしい才能があるのよ」。
    周囲も羨ましがるほどの優秀な長男、正介と決して比較することはなかった。

     遠藤をカトリック作家として大成させたのも母の影響。母を通して
    十二歳で洗礼を受けたそのカトリック体験は、遠藤文学の根幹をなし、
    人間のずるさ、弱さ、孤独を生涯みつめ続けさせた。

     エリートー家の”醜いアヒルの子”から、大空に舞う美しい白鳥に
    育てたのは「白分を信じなさい」という母の一言だった。

     家庭崩壊、教育荒廃などで自らを見失い、焦燥感にかられる若者が
    増えている。こんな一言で未来の”命”を蘇らせ、息を吹き返らせることが
    できるのではないのか。
    (遠藤周作を白鳥に育てた、東京コラム、産経新聞 1998.5.31)


    [No.480] 海渡英祐:伯林 一八八八年 投稿者:男爵  投稿日:2011/12/07(Wed) 16:36
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    海渡英祐:伯林 一八八八年

    ドイツ留学中の若き森鴎外が密室事件の謎を追うというユニークな設定。
    第13回乱歩賞受賞作品。

    ドイツのローベルト・コッホ研究所に留学中の森林太郎(後の森鴎外)は友人北里柴三郎と
    1888.1.7にウンター・デン・リンデン通りを走るビスマルクの馬車に
    無政府主義者の青年が近寄るが警備の警察官に取り押さえられる場面を見る。

    鴎外は友人岡本修治とその女友達ベルタと彼女と同じ踊り子エリスの4人で
    いつも集まって、ベルリンを若い仲間と楽しくすごしていた。

      (事件と鴎外の推理などはバッサリ省略)

    森鴎外がビスマルクと同時代に同じベルリンにはいたが、
    森鴎外を探偵にするとは。

    最近は
    鴎外や漱石をにわか探偵に仕立ててSF的な推理小説を書く作家がいるが
    とてもついていけない。

    フィクションも(許されるのは)このくらいだろう。


    [No.479] 森村誠一:高層の死角 投稿者:男爵  投稿日:2011/12/07(Wed) 16:29
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    森村誠一:高層の死角

    ホテル殺人事件。
    作者はホテルで働いた経験から、臨場感にあふれるホテル殺人事件を
    書くのに成功した。

    ホテルの社長が自分のホテル内で殺された。それも密室殺人事件。
    そのトリックは実は合理的であって、作者がホテルマン時代に
    考えついたアイデアなのであったろうか。

    容疑者の一人として、殺された社長の秘書が浮かび上がる。
    しかし、彼女のアイバイは、なんと主人公の刑事が証明することになる。

    それから話は進んで、やがてヒロインのこの秘書が殺されて、容疑者は絞られた。
    しかし、容疑者にはアリバイがある。
    そこで、刑事は恋人のかたきをとるため、にっくき犯人のアリバイをやぶろうと努力する。

    これは松本清張の「点と線」を意識して、
    そのトリックを更に発展させたつもりだったのであろう。

    しかし、やや技巧に走るアリバイ作りであった。
    こうした犯罪方法は、現実的だという印象はなく、きわめて技巧的な印象を受ける。

    全体的に、推理小説のための推理小説という印象はぬぐいされない。
     つまり「わざとらしさ」が残る。


    [No.478] 日本テレビドラマ史 投稿者:男爵  投稿日:2011/12/07(Wed) 16:11
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    鳥山拡:日本テレビドラマ史

    以下は著者による分類である

    草創期 第一期
      昭和30〜33年
      プロレス
      スーパーマン
      金語楼劇場
     私は貝になりたい

    草創期 第二期
      昭和33〜35年
      事件記者
      バス通り裏

    定着器 高度成長期
      昭和36〜45年
     昭和39年  東京オリンピックの年
      七人の孫
       森繁久弥主演
      ただいま11人
       山村聰主演

    展開期 低成長期
      昭和46〜50年
      さすらい
      太陽にほえろ
      必殺仕掛人

    拡散器 続低成長期
      昭和51〜58年
      熱中時代
      3年B組金八先生

    日本の映画観客数の推移をみると
    昭和33年をピークとして、以後下降線をたどっている。

    事件記者 昭和33〜41年
    三匹の侍 昭和38〜44年
    おはなはん 昭和41年
    氷点 昭和41年
    水戸黄門 昭和44年開始
    サインはV 昭和44年
    細うで繁盛記 昭和45〜46年
    こおろぎ橋 昭和53年


    [No.477] 消えた美食家 投稿者:男爵  投稿日:2011/12/07(Wed) 13:31
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    内田康夫:
    Escape 消えた美食家

    なんと
    作家の内田康夫が
    浅見光彦や美女と
    都内の一流レストランや神戸のステーキハウスなど
    グルメを楽しむのである。

    巡った店の中の
    代官山のイタリア料理店のシェフは辰巳琢郎とイタリア旅行までした
    ことが書かれてある。

    別に殺人事件もなくグルメ店めぐりとなっているのだが
    T書店の月刊誌に連載されたである。


    [No.476] 管があぶない 投稿者:男爵  投稿日:2011/12/07(Wed) 11:56
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    玉真俊彦:
    管があぶない 疲弊する上下水道を救え

    第1章 管があぶない 上下水道管路の現状
    第2章 破たんに至るシナリオ 上下水道問題の理由
    第3章 上下水道管の問題を深く理解するための基礎知識
    第4章 破綻を防ぐために 上下水道の処方箋

    要するに新しい技術を使って古い管路系統を新しいものに置き換える。
    それには必要な経費を捻出しないといけない。
    そうしないと国民全体が困る。


    [No.475] Re: 神様の伴走者 投稿者:男爵  投稿日:2011/12/07(Wed) 11:42
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    > トキワ荘に手塚治虫を訪ねていった時、外出する手塚は
    > あとを寺田に頼んだから、我孫子はそのまま寺田の部屋に泊まってしまった(手塚治虫は待てど暮らせど戻ってこない)。
    >
    > その次にトキワ荘に行ったとき、編集者が手塚の原稿のべた塗りをしているのを見て
    > 代わりにすることを申し出たら手塚が喜んだ我孫子に頼んだ。

    「少女クラブ」の丸山昭元編集長が
    トキワ荘に集まった多くの作家を育てた功績で
    手塚治虫文化賞の特別賞をうけたとき
    赤塚不二夫に言われた。
    「『少女クラブ』が売れなくて、みんなが描かないもんだから、丸さん、苦し紛れに俺たちに描かせたんだ」

    半分あたっている。
    丸山はいう。僕は育てたりしてませんから、自分で勝手に伸びてったんですよ。
    褒められていいと思うのは、あの連中にページを割きつづけたってことでね。
    テーマや方向性は事前に打ち合わせしますが、あとはまったくのおまかせで
    連中は僕のいうことをハイハイって聞いて、描いてくるのは、一見それ風に
    見えるんですが、実は自分の描きたいもの、しっかり描いてるんですよ。
    でも、できがいいから許しちゃう。

    僕がラッキーだったのは、新人漫画家の出やすい時期に編集者やってたこと。
    才能に恵まれた選りすぐりの人たちが、たまたま僕の近くに集まってきたこと。
    漫画のことあんまり知らないで、連中に勝手なことさせてしまったこと。
    そういう条件が重なって、意外な好結果が生まれたんでね。

       ○    ○

    「龍神沼」は「昭和36年(1961)」の「少女クラブ」の「夏休み増刊号」に掲載された作品であるが
    当時のことをふりかえって
    石森章太郎はよく新人漫画家に新しいものを描かせてもらえたと感謝する。
    他の雑誌ならああしろこうしろと一方的な注文が多い。
    なのに「少女クラブ」はわりあい好きなことができた。
    彼にしてみれば新しい実験をいろいろやることができたという。

    そして
    そのことはちゃんと反映された。
    石森がさいとう・たかをたちと漫画家のパーティで飲んでいるとき
    石森の回りにだけ里中満智子などの女流漫画家が集まってくるのだ。
    それを見て、さいとう・たかをは面白くない。なぜ石森だけもてるのだ。

    さいとう・たかをにしてみれば石森章太郎も自分も漫画週刊誌の人気漫画家で
    同じような存在だと思っている。
    しかし、石森章太郎には「少女クラブ」時代があったのだ。
    そして読者たちは、母ものや少女漫画特有の乙女の恋愛ものには飽きて
    石森の新しいテーマや技法に新鮮なものを感じていたのだ。

    石森たち男性漫画家(赤塚不二夫や藤子不二雄なども含まれる)の新しい少女漫画の世界に目覚めた読者の中から
    新しい女流漫画家たちが生まれたということなのである。

    これは石森章太郎や里中満智子などの本に、裏付けとなることが書かれてある。


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