私が読んだ本 
(期間:2011.11.1 - 2011.12.31)

 子どもの時から今に至るまで、たくさんの本を読んできました。
 そこで、みなさんが読まれた本を紹介してください。
 元気の出る本でもいいし、楽しい本でもいいし
 役に立つ本でもいいです。
 電子図書のことでもいいです。


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  • [No.615] 「ピノッキオ」は児童書ではない! 投稿者:   投稿日:2011/12/17(Sat) 09:50
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    そういう視点で翻訳された大岡玲の「ピノッキオの冒険」を読んだ。

    初めにマンガありき、の時代に云ってもしょうがないが、わかものは先にディズニーを観るから、かえって原作が間違っていると思うかもしれない。

     だいたい、ひとが大きな魚*に飲まれる話は原作ではサメpesce-caneになっているのに、ディズニーではクジラbalenaだ。

     それはこの話の出どころが旧約のヨナ記だという意味では正しい。しかし、コッローディの書いたのは「新ヨナ記」なぞのなぞりではなく、かれ自身の「ピノッキオの冒険」である。なにもマッタク同じである必要はない。

     他にも多くの相違点がある。それが興行収入に貢献しているのであればそれはそれなりに、ますます正しいのであろう。(*^_^*)

    ところで、あっしはこの作品がイタリアの独立(イタリアはまだ多くの小国に分かれたままだった)機運高まる激動期に生きる大人の読者をも念頭において書かれたという大岡玲の見解に全面的に賛成だ。

    訳者もいうように、これが当時の大人たちにおおきな共感を呼んだことは間違いないであろう。

     主人公の表記もあっしのこどもの頃は『ぴのちお』、あるいは『ピノチオ』で、その後『ピノキオ』、『ピノッキオ』と進化した。

     ところで、この小説の出だしはユニークだ。

    「むかしむかし、あるところに……
    「王様だ!」ちいさい読者のみんなは、すぐに
    そういうだろうね。
    残念ながら、そうではないんだ。むかし、
    あるところに一本の棒っつきれがあった。」
    (大岡訳)


     映画のあとは、ぜひ原作を読まれたし。

    * 旧約のその個所を見ると、ただ大きなさかなun grosso pesce (inghiottisse Giona.)となっているので、ほんとうはクジラでもサメでも何でもいいのかも知れない。


    [No.614] 石川啄木と仙台 投稿者:男爵  投稿日:2011/12/17(Sat) 08:00
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    著者の相沢源七は宮城県の人。

    どちらかというと
    啄木は仙台の土井晩翠から借金をして返さないまま死んでしまったから
    宮城県人には憎まれるはずだが
    当の土井晩翠は啄木を悪く言わないものだから
    有名人啄木を宮城の人も粗末に扱わないようである。

    著者は仙台における作家群を分類している。
     土着型(土井晩翠・吉野臥城)
     愛着型(相馬黒光)
     客旅型(高山樗牛・岩野泡鳴・島崎藤村・魯迅)
    そして、啄木は疾風型というタイプを新たに設けてそこに入れたいという。

    仙台に下車した啄木は晩翠からの借金に成功して
    盛岡時代の友人たちと酒を飲んで過ごした十日間の仙台滞在だった。

    あと北海道から東京に帰る途中の船が立ち寄り食事をした荻浜のある石巻のみ。

    さて
    石巻の日和山には啄木の歌碑があるのだが
    啄木たちが盛岡中学の修学旅行で行ったのは釜石なとで
    公式には石巻には行っていない。
    だが、希望者だけで啄木たちは石巻に行ったという証拠はいくつか残っている。

    たぶん啄木が書いたであろう(盛岡中学の)校友会誌に石巻報告があり
    啄木日記にも対応した記録があり
    あと
    この本で紹介されている
    啄木が盛岡時代の恩師だった、石巻女子実業学校校長新渡戸仙岳宛の手紙である。
     「....川に臨める福島屋旅館の三階、瓦斯の光のいと明きに面も染めて花やかに物語る女ありしが....」

    新渡戸仙岳は啄木が盛岡高等小学校時代から生涯を終えるまで
    終始一貫、物心両面にわたる支援をし続けた人物である。


    [No.613] 永六輔 投稿者:男爵  投稿日:2011/12/17(Sat) 06:59
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    唐辛子 紋次郎さん  来年からのこの部屋のテーマは「歌」にしますか。

    >  さいごは手前味噌の賛トリー(発行がサントリー株)の歌が出て、六輔自作の、こんにちは赤ちゃん、上を向いて歩こうがでて、それで終わりかと思うと、その後に作詞、作曲の勧めまでが飛び出す。

    「遠くへ行きたい」 作詞永六輔 作曲中村八大
    「上を向いて歩こう」 作詞永六輔 作曲中村八大
    「こんにちは赤ちゃん」 作詞永六輔 作曲中村八大

    「見上げてごらん夜の星を」 作詞永六輔 作曲いずみたく
    「いい湯だな」 作詞永六輔 作曲いずみたく
    「女ひとり」 作詞永六輔 作曲いずみたく

    あるときから
    永六輔は作詞活動をやめました。

    永六輔はあるときからテレビに出なくなり
    もっぱらラジオ番組を担当しています。


    [No.612] ダイヤに輝く鉄おとめ 投稿者:男爵  投稿日:2011/12/17(Sat) 06:41
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    矢野直美:ダイヤに輝く鉄おとめ

    各地の鉄道で働く女性たち

    この本に載っている女性たちの何人かは
    直接目にしたことがある。


    [No.611] Re: 「嵐が丘」を読む 投稿者:男爵  投稿日:2011/12/17(Sat) 06:00
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    > 中岡洋編:「嵐が丘」を読む
    > http://www.kaibunsha.co.jp/books/view/80

    この本を読むと
    作者エミリ・ブロンテはキリスト教や聖書を否定しているように思われる。
    ジョウゼフじいさんの口を借りて、キリスト教を皮肉っているようだ。

    ロックウッドがネリーから聞いた話として物語は展開する。
    つまり、ネリーという語り手が物語りを述べているのである。
    ネリーが見たこと、感じたことを話しているので
    真実とのギャップがあるのかもしれない。

    しかし、話の中の重要な人物ヒースクリフが直接ロックウッドの前に現れて
    ネリーの話と矛盾がないことがロックウッドにもわかる。
    もしかすると、ロックウッドはネリーの話す物語の中に
    後から加わる登場人物になるかもしれないのだ。
     話の展開で、ロックウッドは自分は傍観者のままで終わったことを知り、この地から去っていくことになるのだが。

    話の導入部では
    ロックウッドが悪天候のため、ネリーの配慮で
    樫の木のベッドのある部屋で偶然キャサリンの日記を見つけて
    本文に関係のない書き込みが記憶のすみに残り
    その後に怖い夢(亡霊キャサリンの手)にうなされる。
    この意外な展開は、この物語が大部分はネリーの語りからなっているが
    その物語と現実のロックウッドの体験、さらには
    ロックウッドの怖い話を聞いたヒースクリフの意外な行動とが
    過去の話と現在の状況を結びつけ
    時間の流れとそこに生きてきた人間のいとなみをリアルに感じさせる
    エミリ・ブロンテの高等テクニックなのであろう。

    ヒースクリフ、ジョウゼフは人間嫌い、他人のことなど配慮する気はない。
    どこか自閉症的である。それは作者のエミリ・ブロンテもその要素があったから
    人間嫌いのヒースクリフを描けたのであろう。

    ロックウッドやネリーは人間社会になんとか生きていける常識人だ。
    エミリ・ブロンテも常識的に生きることは知っていたから
    なんとか我慢しながら当時の社会を生きていたのだろうか。


    [No.610] 影を売った男 投稿者:男爵  投稿日:2011/12/17(Sat) 05:22
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    「影を売った男」の話は高校生の時に読んだ本。

    シャミッソーの「ペーター・シュレミールの不思議な物語」が原題で
    幸運の金袋と引き換えに自分の影を失った男の運命を描くメルヘン風の小説。
    ドイツロマン主義文学の代表的な作品の一つ。

    この話の影とは
    自分の大事なもの、アイデンティティである。
    シャミッソーはフランス革命でドイツに亡命したフランス人だった。
    ドイツで生涯を終え
    植物学者としても活躍し、ベルリン植物園園長および科学アカデミー会員となった。

    つまり影とは、フランスとドイツの間でゆれる国籍とか自分のアイデンティティなのだろう。
    在日の人が感じるような自己の意識と似ているのかもしれない。

    スティーヴンスンの「瓶の中の小鬼」は
    このシャッソーの「影を売った男」がヒントになったのだろう。


    [No.609] 豆本 投稿者:   投稿日:2011/12/16(Fri) 23:18
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    蔵書をみんな読むのは不可能に近い。というと読者は相当の量を想像するかもしれない。あっしのばやいは、単に横着な所為にすぎないのだが…。

     というわけで、きょう「洋酒天国」第23巻を読んだ。神田でたった300円の破格値段で入手したものだが、著者は永六輔。題は「宴歌ばらえ亭」94ページもある。

     宴会と云えば歌がつきものだが、これは六輔の愛唱歌を洗いざらい収録した貴重品だ。

     ミッチャンミチミチなどのわらべ唄から、同期の桜といった軍歌、入れておくれよかゆくてならぬ、といったどどいつがあるかと思えば、明治大正昭和の章にはオッペケペ節、新宿の夜の章には都の西北、原語明晰の章には、ステンカ・ラージンがキリル文字で登場したりする。

     さいごは手前味噌の賛トリー(発行がサントリー株)の歌が出て、六輔自作の、こんにちは赤ちゃん、上を向いて歩こうがでて、それで終わりかと思うと、その後に作詞、作曲の勧めまでが飛び出す。

     ほんとうに、面白い本があった紋だ。(@_@;)


    [No.608] 「嵐が丘」を読む 投稿者:男爵  投稿日:2011/12/16(Fri) 20:42
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    中岡洋編:「嵐が丘」を読む
    http://www.kaibunsha.co.jp/books/view/80

    「嵐が丘」の作者はエミリ・ブロンテとされているが
    諸説あって、姉のシャーロット説と兄ブランウェル説があるという。
     エミリは五人姉妹の四女。姉がマリア、エリザベス、シャーロット、妹がアン。

    若い娘が、あんなに人間の激しい愛憎が書けるはずがない。
    姉シャーロットの「ジェーン・エア」なら
    みんなが安心して読める小説だ。
    女流作家は「ジェーン・エア」は書けても
    「嵐が丘」は書けないというのが、まあ常識だろう。

    でも
    源氏物語の作者みたいに、女性でも男女の心理描写は得意なのだ。
     源氏物語は男の心理もよく書けているから、作者は男性ではないかという説もある。

    さて
    推理小説「レベッカ」を読んだら
    「ジェーン・エア」を思い出した。
    シチュエーションは非常に似ているのだが
    まったく違う作品となっているのだ。

    私の推理だが
    「レベッカ」の作者は
    「ジェーン・エア」を読んで
    別の事実があるかもしれないと考えて
    第二の「ジェーン・エア」を創作したのかもしれない。
      少なくとも「ジェーン・エア」は創作のヒントになった。


    [No.607] 銚子電鉄 投稿者:男爵  投稿日:2011/12/16(Fri) 19:34
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    > 野田隆:駅を楽しむ!テツ道の旅

    この本にも出ている銚子電鉄は
    JR銚子駅から乗り換える。

    沿線では犬吠埼灯台も名所だが
    竹久夢二の「宵待草の碑」を見に行こうと思った。

    ところが
    海鹿島駅前の地図では
    簡単に見つかると思った「宵待草の碑」は
    なかなか見つからなかった。
    諦めたが滅多に来られる所ではないと思い
    3時間くらいかけてついに発見。

    国木田独歩の方は簡単に見つかったのに。


    [No.606] Re: 駅を楽しむ!テツ道の旅 投稿者:男爵  投稿日:2011/12/16(Fri) 19:22
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    > 野田隆:駅を楽しむ!テツ道の旅

    この本に出ていた 
    寅さん映画で一番よく出てくる
    京成電鉄の柴又駅。

    でも
    寅さんが死んでから駅前の寅さんの銅像ができたから
    シリーズの寅さんの映画には
    この銅像は出てこない。


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