@





       
ENGLISH
In preparation
運営団体
メロウ伝承館プロジェクトとは?
記録のメニュー
検索
その他のメニュー
ログイン

ユーザー名:


パスワード:





パスワード紛失

特攻インタビュー(第2回) その15

投稿ツリー


このトピックの投稿一覧へ

編集者

通常 特攻インタビュー(第2回) その15

msg#
depth:
1
前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿なし | 投稿日時 2012/1/13 8:19
編集者  長老 居住地: メロウ倶楽部  投稿数: 4298

 陸軍航空特攻 中村 真 氏

 ◆事前に知らされていなかった特攻(1)

 --------昭和19年12月に出撃される頃には、特攻隊の出撃が始まっている時期のはずですが、特攻隊については分かっていらっしゃったのですか?

 中村‥特攻隊については、ほとんど知らされていなかったです。「特攻隊って何だ?」っていうくらいなもんです。だから特攻の準備をしているときに、米子の養成所出身の吉水軍曹っていうお茶の先生の息子が来て、「中村、みんな帰って来ないようなことを言ってるよ」なんて言うから「ま、特攻隊って言うんであれば、爆撃した後に帰って来ないのが普通じゃないの?」なんて答えてました。「あ~、そうかねえ」なんていう調子だったから、特攻隊そのものについては、あんまりピンと来なかったですよ。

 --------名前だけは聞いている、みたいな感じでしょうか?

 中村‥特攻隊というのができたと。だいたい昭和19年の10月頃でしょう、特攻隊ができたのは。私らが出かけたのは12月ですからね。まして特攻隊として重爆が出るなんていうのは、あまり聞いたことがなかったです。

 --------まあ、戦闘機ならそうなるでしょうね。

 中村‥富嶽隊っていうのがあって、キー67かな? あれが特攻になってたというのは後で聞きましたね。

 --------運命の昭和19年12月14日は、突然の特攻命令だったのでしょうか?

 中村‥ええ、夜中に突然。どうもそうらしいな、というような噂が前の日にありましたよ。13日にね。いままで夜間ばっかりだったのが、今度は朝からの昼間攻撃になるわけで…。あ、これは特攻になるかも分かんないね、なんて話だったです。誰しもが映画で観るように天の一角を睨んで「ん!特攻やるぞ」っていうような雰囲気は全然ない(笑)。「あ、そうか、特攻か」っていうような調子です。毎日が夜間爆撃で出撃して帰って来ない者が多いから、我々だっていつ何処でどうなるか分からないわけで、「特攻だ」といってプチ当たろうとも、そう特別に大変な仕事だという意識はなかったですね。

 --------その夜間の通常の爆撃は、その前日くらいまでは普通にやられていたんですか?

 中村‥いわゆる10分間隔の波状攻撃です。タクロバンやブラウエンを目標にして、前の日まで、敵のサーチライトを縫うように、夜間の単機波状攻撃をやっていました。

  条件検索へ