特攻インタビュー(第2回) その34
投稿ツリー
-
特攻インタビュー(第2回) (編集者, 2011/12/28 8:34)
- 特攻インタビュー(第2回)その2 (編集者, 2011/12/30 7:27)
- 特攻インタビュー(第2回)その3 (編集者, 2011/12/31 9:49)
- 特攻インタビュー(第2回)その4 (編集者, 2012/1/1 8:12)
- 特攻インタビュー(第2回)その5 (編集者, 2012/1/2 17:15)
- 特攻インタビュー(第2回)その6 (編集者, 2012/1/3 6:53)
- 特攻インタビュー(第2回) その7 (編集者, 2012/1/4 7:50)
- 特攻インタビュー(第2回) その8 (編集者, 2012/1/5 13:06)
- 特攻インタビュー(第2回) その9 (編集者, 2012/1/6 7:51)
- 特攻インタビュー(第2回) その10 (編集者, 2012/1/8 6:59)
- 特攻インタビュー(第2回) その11 (編集者, 2012/1/9 7:30)
- 特攻インタビュー(第2回) その12 (編集者, 2012/1/10 8:33)
- 特攻インタビュー(第2回) その13 (編集者, 2012/1/11 6:32)
- 特攻インタビュー(第2回) その14 (編集者, 2012/1/12 6:44)
- 特攻インタビュー(第2回) その15 (編集者, 2012/1/13 8:19)
- 特攻インタビュー(第2回) その16 (編集者, 2012/1/14 6:50)
- 特攻インタビュー(第2回) その17 (編集者, 2012/1/15 8:17)
- 特攻インタビュー(第2回) その18 (編集者, 2012/1/16 7:50)
- 特攻インタビュー(第2回) その19 (編集者, 2012/1/20 7:41)
- 特攻インタビュー(第2回) その20 (編集者, 2012/1/21 8:42)
- 特攻インタビュー(第2回) その21 (編集者, 2012/1/22 7:30)
- 特攻インタビュー(第2回) その22 (編集者, 2012/1/23 7:58)
- 特攻インタビュー(第2回) その23 (編集者, 2012/1/24 6:39)
- 特攻インタビュー(第2回) その24 (編集者, 2012/1/25 8:04)
- 特攻インタビュー(第2回) その25 (編集者, 2012/1/26 7:40)
- 特攻インタビュー(第2回) その26 (編集者, 2012/1/27 6:49)
- 特攻インタビュー(第2回) その27 (編集者, 2012/1/28 7:31)
- 特攻インタビュー(第2回) その28 (編集者, 2012/1/29 8:46)
- 特攻インタビュー(第2回) その29 (編集者, 2012/1/30 7:38)
- 特攻インタビュー(第2回) その30 (編集者, 2012/1/31 7:57)
- 特攻インタビュー(第2回) その31 (編集者, 2012/2/3 7:28)
- 特攻インタビュー(第2回) その32 (編集者, 2012/2/4 8:58)
- 特攻インタビュー(第2回) その33 (編集者, 2012/2/5 7:52)
- 特攻インタビュー(第2回) その34 (編集者, 2012/2/6 8:01)
- 特攻インタビュー(第2回) その35 (編集者, 2012/2/7 7:45)
編集者
居住地: メロウ倶楽部
投稿数: 4298
陸軍航空特攻 中村 真 氏
◆若い人たちに伝えたいこと
--------書かれたご本にも、おじいちゃんが孫に伝えるみたいな形式で書かれているんですけれど、我々若者に対して、これだけは伝えておきたいとか、これだけは忘れないで欲しいとか、そうい
う思いはありますか?
中村‥うん。だからやっぱり、人間は無理をしないで生きていくつてことに、徹底した方が良いと思うね。さっきも言ったように、時代の流れの渦巻きの中に生まれた人間は、その宿命としてその時代に果たさなくちゃいけない、若者としてやらなくちゃなんないことが必ずある。兵隊が必要なら兵隊をやると。渦巻きから逃れた時代に生まれた人たちは、今もその時代だけど…いかにも平穏だ。ところがここに北朝鮮がボンとミサイルを撃ち込んできたら、たちまち時代の渦巻きが大きくなって、若い者は銃を取って戦う立場にならないとも限らない。あるいは、日本が核兵器で武装するというような状況にならないとも限らない。だから、その時代時代の流れに逆らわないで、その運命のままに生きていくというような生き方がいいよと。無理をして逆らうなと。無理した奴は、あんまり良い結果に終わってないから…。
--------今仰ったように、北朝鮮問題などがクローズアップされて、改めて戦争が話題になったりしますが、中村さん自身が激しい戦争体験をされて振り返り、改めて戦争とは何でしょうか?
中村‥戦争についてはいろいろ言われているけれど、結局、国と国との外交の手段の末端、外交が破綻した状況で始まるのが戦争であろうと思うので、政治家を選ぶ場合には、戦争に国の進路を持っていくような政治家を選んではダメだね。その代わり、もしどうしても戦争になるという形になったら、これはもう全国民を挙げて戦争に参加して絶対に勝たなくちゃいけない。戦争になったら食うか食われるかだよ。だから戦争になるような状況を迎えるような政治家を選んではダメだということが根本だね。戦争というのは国益を巡る究極の外交手段ということだから、国益を損なわず戦争にならないような外交をする政治家を選ぶということ。でも、そのときの雰囲気によっては、何とも言えないよなあ…。日本が国際連盟を脱退したときに松岡洋介外務大臣が、イガクリ頭をバッと振り立てて、国際連盟の会場を大手を振って歩いて、堂々と「国際連盟脱退」と言ったときは、もう日本国民は拍手大喝采。
「よくぞ松岡、偉いな、よくやった!」というような雰囲気が誰からの押し付けでもなく国民全体にあったからね。それが結局、日独伊三国軍事同盟になり、戦争突入したからこそ今現在があるわけだから。その時代時代の風潮もあるからね。一概に「戦争はこうだ」とは言えないけれども、その時代に相応しいことを生きてゆく生き方がいいよと私は言いたいですね。そんなとこだな(笑)。
--------今日は貴重なお話をありがとうございました。(……了……)