特攻インタビュー(第2回) その27
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編集者
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陸軍航空特攻 中村 真 氏
◆空中戦で撃墜され海上に不時着(4)
--------どんなふうに救助されたのでしょうか?
中村‥パナイ湾だから落下傘につかまってプカブカ浮かんでれば、何処かの島へ流れ着くだろうぐらいに考えていたんで、どうにかなるんじゃねえかと思っていたら、ふと気が付くとフィリピン人らしき人たちが4~5隻のカヌーに乗って、海面に浮かんでいる落下傘やらいろいろなものを近くまで拾いに来ていた。落下傘は絹製品だからね。それまで全然気が付かなかったんだ、フィリピン人がそばに来てるってことは。その中の1隻が落下傘の一つにつかまっている私を見つけて寄って来た。「お~う!」っと、落下傘につかまりながら手を振ったら、乗ってる男の一人が「オウ、トモダチ!トモダチ!」なんて叫びながら手を差し延べてきた。
フィリピン人に助けられて、友軍の基地に送り返されたというような飛行機乗りがいることは何回も聞いていたんで期待して、「オ~、サンキュウ、サンキュウ!」 とか言ってカヌーに引っ張り上げて貰ったね。彼らはいかにも好意を持っているという態度を示しながら、私の着ている飛行服がびしょ濡れだから「ノーグッドだ」と連発して脱ぐように手真似で話しかけてきた。そんでついその気になって全部脱いで、ふんどし一本になったところへ、今まで親切顔をしていた野郎が手にギラギラ光る山刀を振りかざして、ガツと襲いかかってきた。こっちは助けられてホッとしていたもんだから、虚を突かれて奴らに縛り上げられてしまった。だらしがないようだけど、長時間泳いだせいで疲れていたから抵抗する元気もなかったね。両手首を海水の染みた麻縄でギリギリ縛るんですよ。で、彼らは「カポイ、カポイー」なんて叫んで、何がカポイだと思ったら両手首をギユウギユウ縛られましたね。