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羽生の鍛冶屋 その2 本田 裕

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通常 羽生の鍛冶屋 その2 本田 裕

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1
前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿.1 | 投稿日時 2010/3/16 8:01
編集者  長老 居住地: メロウ倶楽部  投稿数: 4298
 第4回技能五輪全国大会
 
 昭和41年4月22日~25日の4日間、東京の会場を中心に、旋盤、フライス盤、電気溶接、ガス溶接、構造物鉄工、打ち出し板金、曲げ板金、工場電気設備、建築大工,木型、配管、左官、建具、家具など20職種におよぶ競技が、県大会を勝ち抜いた46都道府県から数百名の、20歳~21歳の技能者が、開会式場の日本青年館に集まりました。
 私は、埼玉県代表として、構造物鉄工部門に出場しました。

 1日目は、開会式と会場案内です、競技会場の江東区の東京汽車製造(株)まで電車で移動しました。競技会場を案内され、競技説明を受けました。この段階で選手にはどんな課題が出されるのかわかりません。都内の宿舎に戻り、付き添いの指導員と明日からの競技に向けての仮定の作戦行程を練り上げました。6年間の積み重ねた技能の実力を、明日と明後日の2日間、にぶつけます。
 
 2日目は、競技初日です、17都府県18名が、構造物鉄工部門に金メダルを目標に、オランダ、国際大会を目指して、会場の東京汽車製造に集合しました。造船会社、電車製造会社、重機械製造会社、重電機製造会社、鉄工製造会社などの18名の選手は緊張の中、競技委員長から制作図面を渡され、材料が渡され、午前9時の笛の合図で2日間、10時間の熱戦が始まりました。私は重電機製造会社からの埼玉県代表です。
 私は、じっくりと30分間図面に見入りました。他の選手は、すでに制作に入っておりました。T形鋼、アングル、パイプ、鉄板が競技課題材料です。定盤という作業台の上で、30分遅れの競技開始となりました。
 卦書き、孔明け、ガス切断、加熱曲げの順番で各部位の制作に取り掛かり、バラバラの状態で1日目の6時間が終わろうとしておりました。他の選手はすでに組み立てに入っていたのです。
 初日が終り、宿舎に戻りましたが、初日の遅れで夕飯も喉を通らず、明日の4時間をどう戦おうと指導員と夜遅くまで、検討しました。そして、私は、明日の展開が駆け巡り、一睡も出来ぬまま、競技2日目を迎えました。
 
 3日目は、8時から競技が始まりました。初日、最下位で終わった私は、開き直って、ラストスパートをかけました。溶接遮光面を口にくわえることで、左手で、溶接個所を動かし右手で溶接を走らせる戦術に切り替えスピードを上げました。遅れをだんだん取り戻し、部品の組み立てが進み下部と上部の接合にまで成功して、制限時間の3分前11時57分に、右手を大きく上に上げ、3番目に難しい課題が完成しました。熱闘10時間の、全エネルギーを出した青春の戦いでした。
 
 4日目は、審査結果の発表です。東京駅前の日本工業倶楽部の前に入賞者の名前が貼り出されました。[構造物鉄工、第2位、埼玉県、本田裕]の名前がありました。一瞬、コブシを握りしめました。 0.5点の差で1位になった兵庫県の佐野君は、オランダ世界大会で金メダルを獲得しました。
 4月26日の新聞埼玉版に「本田君は2位」の記事が載りました。

 職人技の若者の熱き戦い「技能五輪全国大会」は、私に限りない夢と財産を与えてくれました。

 (写真は、技能五輪全国大会の開会式、選手宣誓風景です)


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