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心のふるさと・村松 元少通生らが寄せる村松への思い 8

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通常 心のふるさと・村松 元少通生らが寄せる村松への思い 8

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前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿なし | 投稿日時 2014/1/29 8:11
編集者  長老 居住地: メロウ倶楽部  投稿数: 4298

 三.生徒の教育計画  その1

 生徒の教育計画は、生徒隊で作り、各中隊に示すのであるが、中隊では中隊附将校の森山中尉が細部計画を作って四人の区隊長に示した。教育内容は学科は教授による国語・歴史、数学・物理、電磁気学等と術科は通信修技、体操・武道と通信機の取扱い等があった。訓練は各個教練、分隊教練、通信所の建設と勤務、通信演習、行軍、遊泳演習、歩哨勤務等多岐に及んだ。

 また内務勤務は主として区隊附の二人の班長が行った。中隊長は毎週月曜日の朝一時間通信講堂に中隊全員を集めて講話を行った。

 生徒は毎日ノートに日誌を一頁づつ記し、十日に一度区隊長の点検を受けるのであるが、疲れて寝る前に日誌を記すことは大変だと思ったが、五十人の日誌を読んで、必要な感想や励ましの言葉を記入することは区隊長も大変だった。一日五人分を点検しても五十人分を読むには十日かかる。毎日当番生徒が五冊のノートを将校室の区隊長の机の上に置いて行く。区隊長は教育訓練の合間にそれを読んで、必要な所見や指導事項を朱筆で書くのである。この日誌は生徒も苦労したと思うが、区隊長も生徒の考え方、能力、実情を知る上に貴重な存在であると思った。


 通信修技

 陸軍少年通信兵学校は通信兵の下士官を養成する学校であるので、約二年間の教育を終了して卒業し、陸軍兵長となり各部隊に配属され、六カ月後には陸軍伍長に任官する。卒業直後から通信所の要員として通信連絡の軍務に就くのであるから通信技術が最も重要である。通信修技については既修者と言って電報電話局や郵便局ですでに通信の仕事をしてきた人と未修者と言って全然通信の技術を持っていない人が居ったが、少年兵は高二卒か中二終了の十五才から十七才ぐらいまでの人であるから殆ど通信技術の未経験者である。したがって最初から全員モールス符号を電鍵で打つ練習を反覆練習することによって一分間に相当数の文字を打てるようになり電報の送受信が出来るのである。実際の交信はモールス符号を暗号文にして送受信するのである。通信修技の教育は各中隊の下士官が区隊毎に行った。

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