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心のふるさと・村松 元少通生らが寄せる村松への思い 46

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通常 心のふるさと・村松 元少通生らが寄せる村松への思い 46

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前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿なし | 投稿日時 2014/3/12 7:38
編集者  長老 居住地: メロウ倶楽部  投稿数: 4298

 六、高齢化による慰霊祭の中断、とその復活(「守る会」の誕生)

 そして、これ以後、慰霊祭は、毎年の供養会、三年毎の合同慰霊祭等、毎回厳粛に営まれてきたのですが、年を重ねるにつれて、参列される遺族席からご両親の姿が消え、また、これを主催する私共関係者自身も全員が喜寿を超えるに至って、これ以上の継続は無理と判断され、関係者の高齢化を理由に、平成十三年の合同慰霊祭を以て三十年間に亘った慰霊祭の幕を閉じ、後は夫々の「自主慰霊」に任せることになりました。

 そうした中で、私と同期の佐藤嘉道君が協力して刊行したのが「村松の庭訓を胸に平和の礎となった少年通信兵」の一書です。これは、同誌の「あとがき」にも書きましたように、偶々、慰霊碑の前で出会ったご夫婦との会話が縁となって、地元の方にさえ忘れ去られようとしている碑の由来を、正しく後世に伝えようと思い立ったのが動機だったのですが、有難いことに同誌の反響は私共の期待を遥かに超え、その最大なものが「こうした村松少通校の歴史は我が郷土の誇りであり、その戦没者の碑を守るのは我々地元の義務である」と仰って下さる地元有志の方々による「慰霊碑を守る会」の誕生だったのです。

 以来、「守る会」による慰霊祭は、毎年、厳粛に行われ、私共少通関係者も毎回参列させて頂いていますが、思えば、この碑が建立されている村松公国は、日露戦役の戦捷を記念して設けられた公国であり、其処は忠霊塔や忠魂碑も建てられている公園自体が殉国の志士を祀る聖域になっており、この点、私共少通関係者は、こうして、戦没先輩の御霊が村松という安住の地を得た幸運をしみじみ噛みしめています。

 因みに現在、少年通信兵に係る遺品や冊子の類は、村松郷土資料館の二階特別室に常設展示されていますが、慰霊碑としては、この村松碑のほか、九州平戸島の、遭難地点が見渡せる岬にも 「安らかに眠り給へ 陸軍少年通信兵の霊」 と記した平戸島碑があり、村松同様.純朴な地区の皆様によって、毎年十月、心のこもった慰霊祭が営まれています。

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