歌集巣鴨・40
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編集者
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秋
秋づけばいのちかなしも夕ぐれのひとやに吾は古きふみよむ 故青木 勇次
(巣鴨四首)
颱風に吹き折られたる火の見櫓の鉄骨しるく夕映に立つ 故田口 泰正
一枚の硝子窓(ど)の視野を十三夜の月清くして雲行疾し 故幕田 稔
寝つつ見ゆる玻璃窓に月の明けれど喇叭がやめば眼閉ぢにき 同
さ夜更けてかなし我身を悶ゆれば月は静かに冴えわたりけり 故黒沢 次男
(上海)
婚約も解消すべきときめし夜の月冴えざえと獄窓(まど)べに白し 久保 久吉
(巣鴨十五首)
雨晴れし秋のみそらを仰ぎつつ蘚の香に立つ庭をめぐらふ 故榎本 宗應
秋晴の澄みわたりたる大空は今日この頃の心なるかも 故土肥原 賢二
赤蜻蛉(とんぼ)なべてつがへるこの朝天空ふかく澄みまさりつつ 故田口 泰正
その生命(いのち)短きがゆゑに澄みわたる秋晴の空につるむ蜻蛉(あきつ)よ 鍵山 鉄樹
主のおめし迫り来るらしわが房に静坐しをれば菊の香きこゆ 故井上 乙彦
菊生けし窓のコップにおちし蚊の鈍きふるまひに感傷しをり 故成迫 忠邦
福原大尉に捧ぐ
心あらばしげくも啼くか夜半の虫人のゆくてふ今宵ばかりと 故平手 嘉一
旗雲をあかねに染めて大き日は街(ちまた)の果にいま落ちむとす 故田口 泰正
余光蒼き狭間の空を楽しむのもああつつましきわたくしの時間 故井上 勝太郎
網の目ゆ朝光(かげ)させば窓に置く鶏頭の種子(たね)ときをりこぼる 故幕田 稔
秋の灯にあごひげ白き獄友が「カンカン娘」のタクト振りをり 白倉 刀穪男
ふるさとの方(かた)に流るる雲一つ窓ゆ見をれば胸迫りくも 瀬山 忠幸
さらさらと光り流るる砂のごと我を過ぎゆくこの秋の日々 冬至 堅太郎
午後三時の庭はかげりて晩秋の日はたちまちに逝かむとすらむ 故井上勝太郎
友逝きて死は我が身にも近づきぬ日脚短き晩秋のころ 星野 多喜雄
(上海)