歌集巣鴨・49
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編集者
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最後(つひ)の面会(あひ)
育ちゆくさまを一目を見せむとて連れ来し吾子を椅子に立たしむ 平尾 健一
(巣鴨十八首)
かぼそかる喉(のみど)鳴らして水のめるこの子の命永遠(とは)に生かしめ 同
去りゆくを廊の果てに逆光に立ちし妻子(つまこ)をかへり見につつ 同
子らを育て努め果して来む君を彼岸に待つと言(こと)に遺しつ 同
冬の雨にはるばると来し老妻は金網越しのわが顔みつむる 故井上 乙彦
帰りゆく妻の肩まで丈のびしオカッパ髪の吾娘(あこ)をかなしむ 同
一年を秘めゐし覚悟春されば過ぎにし如く妻に語りぬ 同
旅遠く最后(つひ)の別れに連れられし子は野球帽かむり眠れる 森 良雄
最後(いやはて)の別れと知らず小さき手を母に委ねて打ち振る吾子よ 出口 太一
相見ずて十年(ととせ)を経たる吾妹子は振りかへりつつ網の彼方へ 手塚 敏雄
見せまじと努むる手錠に目をとめて涙し給ふははそはの母 久保 久吉
はるばると訪ね給ひし老母は近う寄れよと涙も拭はず 故藤中 松雄
命ある我に一目を会はせむと孫の手曳きて父は来ますも 冬至 堅太郎
六年前買ひ與へける黒無地の単衣よそひて遇ひに来し妻 佐藤 吉直
金借りて夏の盛りをはろばろと妻子は来しかわれに会はむため 鳥巣 太郎
やせたりとはや涙ぐむ妹に「お前もやせた」と網越しに云ふ 瀬山 忠幸
駆けつけし妻は網越しに今生の礼述べむとて泣き崩れけり 福島 久作
ではこれが最后と吾娘(あこ)に告げし時我はや立ちて顔見ざりけり 同