歌集巣鴨・46
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編集者
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梟 の 心
既にして関りなき人の世の賑ひ見つつ護送(おく)らるる我は 冬至 堅太郎
(巣鴨二十首)
わが髪を入れて遺すとこのひと日ちひさき紙の筥貼りにけり 同
味噌汁の白葱しみて香にたてば生きたき心抑へかねつも 同
友二人減刑になりて去り行くを扉(と)の隙間より見てゐたりけり 同
未亡人救済事業にわが縣が先駆せるとふ記事を冩しぬ 同
最后(つひ)の日も近しと思ふ小机(をづくえ)に埃かむれる「善の研究」 同
わだつみの磯の平(たひら)の大き巖昏れゆく如く我は死なむか 楢崎 正彦
時折は母に対ひてしみじみと名のみの妻の歎きいふらし 同
處刑場(しをきば)につづく寒夜の石廊を曳かれゆく思ひ我をよぎりぬ 同
武士道は死ぬことなりと「葉隠」を人に説きたる昔もありき 友森 清晴
夕まけて風や出で来し玻璃窓の網目にさせる折鶴ゆるる 鳥巣 太郎
何となく気がねをしたる面持に減刑されし人ら出でゆく 同
戯(たはむ)れに丸めし毛布撫(さす)りつつ児の名を呼びゐし獄友(とも)は狂ひぬ 森 良雄
同室の友刑執行を確認せらる
枕辺の壁に珠数吊り眠りゐる丸刈り頭をわれは見下(おろ)す 同
乏しかる遺品のなかにつる折れし眼鏡は紙に包み添へけり 同
わだつみの底ひに棲める眼なし魚おほかたの世に忘れられつつ 平尾 健一
この晨(あした)つづけさまに地震(なゐ)おそひ来て看経(かんぎやう)の身をゆすぶりやまず 同
空(くう)の理(り)を説きあかします師(きみ)がこゑ訥々(とつとつ)として心に迫(せ)むる 同
(田島隆純先生)
執着(しうぢゃく)の濃き面持をするならむと頬の硬(こわ)ひげ撫でつつ思ふ 同
あからひく光に向ふ梟の心まどひをひと知るらむか 同