歌集巣鴨・47
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編集者
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思 郷
子の夢
巣鴨よりマヌス島へ送らる
会ひ得ざりし老い母おきて再びを八重の潮路(うしほぢ)今かこえゆく 鍵山 鉄樹
(巣鴨四首)
ズボンの破れからとび出してゐる膝小僧よ私は母が恋しくてならぬ 故幕田 稔
中学にゆく吾の学資に関りて常に諍ひし父母なりき 故井上 勝太郎
とげとげしくわが振舞ひし日のありて亡母(はは)の思ひ出に滞りあり 鳥巣 太郎
花菖蒲咲きにし庭にただ一人帰らぬ吾を母は待つらむ 故黒沢 次男
(上海)
寂しさの極まるときを「久吉」と呼び給ふてふ老いませし母 久保 久吉
(巣鴨八首)
絞首刑の判決を受けて
父ちゃんは何処と母に問ふなかれ遂に会ふべき身にしあらねば 吉原 剛
靴下のやぶれつくろふ一時(ひととき)を母の面影ひたに迫(せ)むるも 故成迫 忠邦
ゆくりなく故郷(くに)の地圖あり右隅に姉の部落の道は切れゐつ 同
冬の日の淡き陽射しに肩並めて荒地拓(ひら)きし妻し思ほゆ 炭床 静男
十年を消息(たより)たえゐし師の短歌囚屋の古き圖書に見出でつ 故田口 泰正
能登の海に放流したりし鱈の稚魚三年(みとせ)は過ぎて育ちにけむか 同
家郷(ふるさと)の前つ岡野(おかぬ)の道のべに咲き匂ひゐし蝦夷菊を思ふ 同
しみじみと故國(くに)の父母しのべよと夜もすがらなく秋虫の声 故発生川 清
(ビルマ)
空腹(すきはら)を訴ふ吾子思ひつつ唯胸せまる箸とる夕餉 故福原 勲
(巣鴨四首)
膳にのるリンゴにかよふ吾子の顔サジさへ採らず目守りて居たり 故藤中 松雄
降りしきる雨の畦道通ふらむ吾子思ひつつ遺書書きて居り 同
子を抱きし夢よさむれば飈々(へうへう)と虚空に夜の風は吼(おら)べり 冬至 堅太郎