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歌集巣鴨・42

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通常 歌集巣鴨・42

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1
前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿なし | 投稿日時 2009/8/24 20:14
編集者  長老 居住地: メロウ倶楽部  投稿数: 4298
 
 感 懐
 
  故國遙かに

 あやふかるいのちなれどもおほらかに生きむと思ふ朝の爽けき      故黒沢 次男
                               (上海三首)  

 朝なさな東の方に額けばいはけなくして心満ち足る        同

 今日か明日かと胸おののかす死刑囚我もまじりて其の中に在り        同

 靖國の杜にしづもる戦友よこの恥に逝く吾を迎ふるや      故高橋 雷二
                             (北京)

 今日もまた大地ふみわけ帰りゆくわがつはものの姿たのもし      故山下 奉文
                                (マニラ)

 乾麺包の袋をつづり逝く日着る襦袢を仕上げひとり微笑む      毛利 兼雄
                               (北京)

 明日知れぬ命にはあれど吾が心ゆたけくあれと歌作りをり      故浅野 隆俊
                             (上海三首)

 世のつねの人に我あれやたまきはる命を惜しみ神に額く      故下田 治郎

 朝霧の八重の潮路をへだつとも守らせ給へ産土の神        同

 逝く日にと友がくれにし日の丸に大書一筆「祖国再建」      早矢仕 高市
                           (アンボン)

 殺すなら早く殺せとつめよりて青き眼玉をにらみかへしぬ      故中田 新一
                           (ビルマ二首)

 どうなりと勝手にせよと仰向けに魚の如く寝る牢のひる      故中田 新一

 マラリヤの悪寒に悩むわれの背に手錠の友が背を寄せくれぬ      佐藤 武雄
                               (マカッサル)

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