歌集巣鴨・41
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編集者
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冬
長梗(ながくき)の石蕗(つは)の黄の花いたぶれる風は見えつつ玻璃窓(はりど)を閉ざす 平尾 健一
(巣鴨七首)
糸杉の支へ木二本影曳きて交る所に石蕗(つは)の黄の花 故井上 勝太郎
向つ棟をやうやく越えし日の光石蕗の廣葉にきらひ初めけり 故田口 泰正
巖(いつく)しき天のそぐへはやがて来む冬をひそめて澄みとほりたる 楢崎 正彦
天づとふ陽は照らせれど露霜のまだひぬ杉葉ここだたまれる 故井上 乙彦
時雨降る今朝は右足の戦傷を両手(もろて)の中に暖めてをり 故井上勝太郎
眼は閉じて夜半をさめをり硝子窓(ど)を揺りて過ぎゆく冬の風の音 鍵山 鉄樹
今は亡き友の放しし池の魚は氷の下に生きてありける 星野 多喜雄
(上海)
指の先いたく冷えつつ書きゐしが窓白むまで雪積みにけり 故井上勝太郎
(巣鴨十三首)
投光器の光に冴えて雪の上(へ)に丁字立標の斜に曳く影 同
扉(と)の上に「女囚」の札あり雪の面に木の葉の影が動きてゐたり 故幕田 稔
淡々と起き出でし時靄こむる庭に鋭く鳴くは何鳥 同
暖房電動機(サーモタンク)の微動つたふる石廊にあかあかと長し没り日のひかり 故田口 泰正
冬の日の照りやはらかき窓の外に午告ぐるラッパ鳴りわたりつつ 同
吾がこもる畳に冬の陽光(ひかり)さししましば心和みてゐたり 瀬山 忠幸
あかあかと圓かなる陽(ひ)は没らむとし逆光線に立つ雪の富士 田代 敏雄
釈放のニュース吾らにかかはりなく氷雲(ひぐも)は低しクリスマスの朝 鍵山 鉄樹
年暮るるしづかに寒き夜の牢に聖誕の歌かすかにきこゆ 友森 清晴
釈放の人もあるらし年の瀬を窓のそとびは雪降りしきる 故榎本 宗應
ながらへて春を待つべき身ならねどなほ惜しまるる年の暮かな 故板垣 征四郎
死に就きし友ら憶ひつつ逝く年の冷き水に髯そりにけり 冬至 堅太郎