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[No.4459] ウィーンとウィーンからの旅 13 投稿者:マーチャン  投稿日:2016/04/17(Sun) 07:57
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 「美しい自然と、暖かい心」

 オーストリアの民族衣装を身につけた小柄な校長さんとは、フィラッハで別れた。
 フィラッハから乗った支線で、おばあさんに行き先を聞かれる。「リーエンツまで」というと「シュピタールでの乗り換えは外国の方にはちょっと難しいかも知れません」という。そして隣の席の若い奥さんに「あなた、シュピタールで降りるっていっていたわね。この方を乗り換えホームまでご案内して」と言う(正確に言うと「言っているらしい」)。あかちゃんを抱いてスーツケースを引きずりながら、若奥さんは、わざわざ私の乗るホームまでついてきてくれる。「もういいです。ここからは分かりますから」と手真似で合図しても、だまってニコニコしながらついてきてくれた。

 リーエンツでは街を流れるドラウ川に沿って散歩する。散歩道のそこここにマリア様などを祭った道祖神か、お地蔵さまのようなものがあり、野の花が手向けてあるのを見かける。信仰心の厚い土地柄なのであろう。

 オーストリア北部のドナウ川沿いに「リンツ」という街がある。このリンツは大都会なのだか、東チロルの「リーエンツ」は、自然がいっぱいの小さな町です。
 散歩道の後方から「チリン・チリン」と自転車のベル。振り向くと、70すぎじゃないかと思われるなおじいさんが近付いてくる。ニコニコしながらだまって手にしたキャンデーを三つ私に手渡す。自分も一つ口に入れる。そして、笑顔のまま「チリン・チリン」と通り過ぎていく。
 リーエンツでは、今、春の花が真っ盛り。目の醒めるような黄色のエニシダ。甘い香りのアカシア。淡いピンクのライラック。
 リーエンツは北海道に似たところ。有名な観光地ではないけれど、山並みと牧場と教会の塔がよくマッチするところです。

 ウイーンの校長先生、喜んでください。あなたの国の「美しい自然と、暖かい心」はここ東チロルでは健在です。


[No.4458] Re: 青函連絡船のあったころ 投稿者:男爵  投稿日:2016/04/17(Sun) 05:24
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> > 函館新幹線ができたら、すっかり鉄道状況が変わってしまいました。
> > たとえば、青森−函館を結ぶ津軽海峡線の特急列車もなくなってしまいました。
>
> その昔
> 青函連絡船のあったころの写真です。

かつて活躍した
青函連絡船の摩周丸です。
産業遺産として保存 ・公開しています。

これは函館港にありますが
青森港にも、メモリアルシップ八甲田丸があります。


[No.4457] 青函連絡船のあったころ 投稿者:男爵  投稿日:2016/04/16(Sat) 05:39
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> 函館新幹線ができたら、すっかり鉄道状況が変わってしまいました。
> たとえば、青森−函館を結ぶ津軽海峡線の特急列車もなくなってしまいました。

その昔
青函連絡船のあったころの写真です。

青函連絡船は
津軽海峡の海底トンネルができてから
(津軽海峡線の特急列車が走るようになって)
なくなってしまいました。

4時間の船の旅は時間はかかったが
なかなか風情があったものです。


[No.4456] ウィーンとウィーンからの旅 12 投稿者:マーチャン  投稿日:2016/04/15(Fri) 06:42
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 「オートスリアは 小さな国になりました」

 朝食後ただちに、チェック・アウト。八時発の列車で東チロルのリーエンツへ。といっても、途中二回、すなわちフィラッハとシュピタールで乗り換えねばならない。ともかくオーストリアの国鉄の旅は楽しい。ウィンナー・ノイシュタットを過ぎると列車は次第に山間を縫って走るようになる。
 コンパートメントで英語の上手な初老の紳士と隣合わせになる。ウィーンの中学校の校長さんであり、宗教の先生でもあるとのこと。「ウィーンの子供たちは日曜日に教会へ行きますか」と聞くと「いや、土曜日にはディスコに行くようですが、日曜日には何処にいくのでしょうか」といって笑っていた。 こちらの反応を見ながら、ひとこと、ひとこと、ゆっくり話してくださるので、私にもある程度はわかる。
 いろいろ話をした。やがて彼は筆者を通路に連れ出し、車窓の景色を紹介する。「どうですか。オーストリーには、まだ、自然がなんとか残っているでしょう。ええ、オーストリアは、なにもかにも失ってしまいました。そして小さな小さな国になりました。
 ハプスブルグ帝国時代の広大な領地はすべてなくなりました。あなたが、これから行かれる、東チロルも南側がイタリアに割譲された結果、あのような不様な格好になりました。でも、オーストリアには、まだ、残された貴重なものがあります。そうです。美しい自然と、暖かい人の心です。どうか、これだけは失ってほしくないものです」ーーー。

 普段の筆者だとこういうお説教を聞くと、うんざりして、そして大概反発する。しかし、この老校長の話は素直に心に入っていった。


[No.4455] Re: 青森駅から夜行列車で北海道へ雪見に 投稿者:男爵  投稿日:2016/04/15(Fri) 05:14
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> いまはもうなくなってしまった
> 青森駅からの夜行列車で
> 津軽海峡トンネルを通って
> 北海道に雪を見る旅をしたことがあります。

さて
夜行列車の終点の札幌駅に着きました。

改札を出たら、人魚姫がお迎えです。

むかしコペンハーゲンに泊まっていたとき
パリの航空ストが予告され
急きょコペンハーゲンからパリに移動することになって
旅行計画が早まったため、波止場で人魚姫を見ることができなくなって
残念な思いをしたことがあります。


[No.4454] Re: ウィーンとウィーンからの旅 11 投稿者:唐辛子 紋次郎  投稿日:2016/04/14(Thu) 12:10
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たしかに開演が午後7時で、終演が9時半だと、郊外のようなところに宿を取ってあると、帰り道が心配だね。それに、マーチャンのばやい、明日も明後日も、早朝から、ハードワークが待っているのだし…。
(^^♪


プログラムによると長めの休憩時間が、第1幕と第2幕の間にあるとあり、総演奏時間が1時間50分から逆算すると、40分の休憩時間になるようだね。それから、

 これは、チョット今知ったのだけれど、歌に生き、恋に生きというのは間違いで、ここでは、amoreは男女の間の恋ではなく、宗教的な、神への愛といったものを指しているらしい。

 その証拠にあとへ続く言葉は神への帰依、今までの折につけての貧しい人たちへの援助、など自分の人生を総括し、神への恨み節で終わっていて、色恋の話は全く出てこない。

 むかし、日曜学校へ行っていた時、愛にはふたつあり、アガペーは宗教的な愛、エロスは人間的な愛とか、たしかに習った気がする。


[No.4453] Re: 青森駅から夜行列車で北海道へ雪見に 投稿者:男爵  投稿日:2016/04/14(Thu) 06:39
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>この青森発札幌着の夜行列車には
>寝台車と座席指定車と自由車両のほかに
>カーペット列車がつくことがあります。

>しかし、この「のびのびカーペット」車両はつかないときもあります。
>また結構人気があって、なかなか座席が取れません。 いちおう予約が必要です。

カーペット列車の中はこうなっています。

むかしの青函連絡船の二等船室の、床にごろ寝のイメージです。
いちおうの隣との仕切りはあります。
階段を登ったところに二階席もあります。

全部座席指定になっています。

この「のびのびカーペット」車両の最後の利用が
昨年のことでした。

北海道新幹線が走ってから
もう、この列車はありません。


[No.4452] ウィーンとウィーンからの旅 11 投稿者:マーチャン  投稿日:2016/04/14(Thu) 06:24
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「旅の宿の 夢で 音符が駆けめぐり」

 午後は、人並みに街の見物をする。そしてカフェで熱いカプツィーノを味わうと、今度は、シュタート・オーパー(国立歌劇場)へ。トスカを見ようというのだ。またもや、当日売り券をもとめて、入場券売場を探す。やっと見付けた窓口にはわずか四、五人しか並んでいなかった。そこを日本人のオジサマ族の一行が通りかかる。「そこで、なにしておられるんですか。へぇ、オペラ見物ですか。券はどうやって買いますの? へぇ、誰にも教わらんと、偉いですね。わたしら、関西の中学校の校長のヨーロッパ見学団です。われわれ、ただ添乗員の尻について歩いているだけですわ」といいながら、人のよさそうな校長さんは、皆のあとを追い掛けていった。

 五階のギャレリー席、千四百円。ドレスアップしていない筆者に相応しい席である。
 トスカそのものは期待していた程ではなかった。あるいは、聴く側が、朝からのコンーサートの「ハシゴ」で心身ともに疲れていたためかも知れない。
 ただ、印象的だったのは、オペラ座を訪れる人々の群れであった。ーーー裾の長いドレス姿の奥さんのレースの手袋に包まれた手を、タキシード姿のご主人がやさしくとって、エスコートしつつ、格式ある建物に堂々と入っていく。幕間の休憩時間には、ロビーでワイン・グラスを手に、今出ていた歌手への感想をドラマティックに語る。

 ーー彼らは、単にオペラを聴くだけではなく、伝統ある音楽の都、ウィーンの観客という役柄を無意識のうちに立派に演じているーーー出演者だけでなく、こういう観客もあって「オペラ座」という文化が完成してるようだ。
 これだけは、アメリカや日本の観客では、とても太刀打ちできないなーーーとつくづくそう思った。
 シュタート・オーパーからホテルへは歩いて五、六分。深夜のご帰還も安心である。
 ベットに入っても、興奮していて、寝付かれない。浅い夢のなかを、アベ・マリアや、分散和音や「星もまたたきぬ」や、いろいろな旋律が駆けめぐっていった。


[No.4451] ウィーンとウィーンからの旅 10 投稿者:マーチャン  投稿日:2016/04/13(Wed) 07:29
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 カール・ベームがややよたよたとステージに上がってくる。でも指揮台に登ると、きりっと背筋を伸ばす。この時点で、カール・ベームさん、84歳くらいであったのではないか。
 さすがーーーである。 
 ピアノの前のポリーニを「ようござんすか」というようにちらっと見る。ポリーニが目で合図する。ベームが指揮棒を降ろす。
 ここで、いきなり「ダダダダダッ」とポニーニさんが皇帝のもとに駆け上がってくる。ぐっと緊張感が増す。

 ところが、もったいないことではあるが、私の方は「ようござんす」という訳にはいかないのである。まだ、このコンサートを楽しむのに相応しい気分になっていない。ーーー心の準備ができていなかったのである。
 ーーーというのも入場までのドラマティックな展開に心をうばわれていたからである。 当日売り券を買い損ねた残念さ。アメリカ的な「泣き」のパフォーマンスの見事さ。そこへ登場した親切な紳士ーー。
 とびっきり絢爛豪華な楽友協会ホール。カラヤンとは一味違う地味系のカール・ベームの棒に乗った、すっきりと透明なウィーフィルの伴奏。
 ポリーニの奏でる、歯切れのよい、めくるめく分散和音。ーーーウイーン・フィルの伴奏は五月のウイーンの森のそよぐ風の音。ポリーニのピアノは森のなかを流れる小川のせせらぎ。キラキラと輝きつつ、木立の間を見え隠れしながら流れていくーーー。
 カール・ベームは職人っぽい、ポリーニはコンピュータっぽいーーーなどといいたい人には言わしておこう。素晴らしいものは素晴らしいのである。

 しかし、私の目は不覚にも、涙でに霞んでベームの動きを追えず、頭の芯が熱くなって音楽を聴くのにふさわしい状態ではない。それでいて「なんて幸せなことだ。今日の出来事は一生忘れない」と心のなかでつぶやいていたのであった。
 
 とはいえ、第一楽章の中頃には気分も落ち着き、音楽に集中することが出来た。

 かくして、かくも豪華なコンサートを無料で聴くーーという貴重な体験は終了したのであった。

 後日、その道に詳しい人にきいたところでは「ウィーンの男性は女性に優しいので、こういうことは起こり得る」「ドイツ人は規則に忠実なので法規に反するときは、たとえ相手が総理大臣でも入れてくれない。そこへいくと同じドイツ語系でも、オーストリアの人たちの方が融通がきく」とのコメントが得られた。
 日本だって、劇場の通路にお客を座らせたらまずいのではないかと思います。


[No.4450] Re: 青森駅から夜行列車で北海道へ雪見に 投稿者:男爵  投稿日:2016/04/13(Wed) 05:25
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> いまはもうなくなってしまった
> 青森駅からの夜行列車で
> 津軽海峡トンネルを通って
> 北海道に雪を見る旅をしたことがあります。

この青森発札幌着の夜行列車には
寝台車と座席指定車と自由車両のほかに
カーペット列車がつくことがあります。

しかし、この「のびのびカーペット」車両はつかないときもあります。
また結構人気があって、なかなか座席が取れません。 いちおう予約が必要です。


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