句集巣鴨・48
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編集者
居住地: メロウ倶楽部
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遺作・その二
故後藤 黒耀石
薫風や剣峰一線軍旗祭
ラッセツ車吹き上ぐ火の子と雪煙り
猪鍋に「ながのりさん」出て木曽夜長
呼聲に角立つて来し炬燵かな
村夫人炉端で慷慨民主の世
長押槍亡き祖父炉端の語り草
白湯すすり炉に榾くべて語り継ぐ
山里の歳暮に粗品蕎麦一俵
浄財に不浄も混り慈善鍋
黄水仙應挙の小犬新疊
亥の年張犬(いぬ)の年玉幼子(こ)は抱き寝
一家愛で隣家もたたえ幼女(こ)の春衣
「五つとせ」因幡の兎で手鞠それ
寒月や愁怨秘めて戸田城趾
寒稽古終りて高吟雪の道
早梅の囲む茶店や千鳥城
䌫の解き長棹一杯猫柳
網影に浜ぼうふう萌ゆ九十九里
東風切って一馬身の差ゴールイン
入学の子の品々に假名名前
人もなき解体船や春の雨
春雨に踏むや祖國の第一歩
踏切に貨物車長し春の雨
復員船故山の港や春の雨
黒々とおたまじゃくしのクレヨン画
マンデーや湖底の小石数えもし
夜は更けつ守宮時鐘の尾に啼ける
月白きヒンズー伽羅啼く守宮
やもり鳴く異郷の獄舎三年越
今日からは子供連れて来て黒守宮
語り合ふ露台カンナと鳥籠と
色カンナマンゴの並木女帝街
トバ見ゆる外人墓地やカンナ垣
(註 トバとはトバ湖)
聞こえ来るロンゲン囃子舞ふ蝙蝠(かろん)
朝は靄カンナは紅や山の家(バンガロー)
妻と子とちり鍋帰還のこの我と
三河村ペーチカ火の酒手風琴(ウォッカバラライカ)
(註 三河村は北満白系露人村)
櫨椎に曾祖父の痕祖父の痕
年の瀬を端座瞑目獄静か
日向ぼこ同囚(とも)の髯面眼の凹み
日向ぼこ獄塀一重車馬の音
日向ぼこうつろ砂文字獄の庭
日向ぼこ眼を閉づ同囚は明日裁き
鉄格子群青三尺初御空
元日や端座瞑目独房裡
書き初めは恩讐それぞれ獄中記
鉄窓々々に揚がる歓呼や凧合戦
江南の早梅一輪遺書に添へ
獄痩せを覗くマンゴの新芽かな
なけなしの獄飯撒けり雀の子