句集巣鴨・53
投稿ツリー
-
句集巣鴨 (編集者, 2009/9/7 8:34)
- 句集巣鴨・2 (編集者, 2009/9/8 8:04)
- 句集巣鴨・3 (編集者, 2009/9/9 8:01)
- 句集巣鴨・4 (編集者, 2009/9/10 7:57)
- 句集巣鴨・5 (編集者, 2009/9/11 8:06)
- 句集巣鴨・6 (編集者, 2009/9/12 8:12)
- 句集巣鴨・7 (編集者, 2009/9/13 8:46)
- 句集巣鴨・8 (編集者, 2009/9/14 8:16)
- 句集巣鴨・9 (編集者, 2009/9/15 8:03)
- 句集巣鴨・10 (編集者, 2009/9/16 8:24)
- 句集巣鴨・11 (編集者, 2009/9/17 20:10)
- 句集巣鴨・12 (編集者, 2009/9/18 8:55)
- 句集巣鴨・13 (編集者, 2009/9/19 8:41)
- 句集巣鴨・14 (編集者, 2009/9/20 9:19)
- 句集巣鴨・15 (編集者, 2009/9/21 8:58)
- 句集巣鴨・16 (編集者, 2009/9/22 18:48)
- 句集巣鴨・17 (編集者, 2009/9/24 7:59)
- 句集巣鴨・18 (編集者, 2009/9/25 8:54)
- 句集巣鴨・19 (編集者, 2009/9/26 8:17)
- 句集巣鴨・20 (編集者, 2009/9/27 8:44)
- 句集巣鴨・21 (編集者, 2009/9/28 9:03)
- 句集巣鴨・22 (編集者, 2009/9/29 8:34)
- 句集巣鴨・23 (編集者, 2009/9/30 8:12)
- 句集巣鴨・24 (編集者, 2009/10/1 8:01)
- 句集巣鴨・25 (編集者, 2009/10/2 8:07)
- 句集巣鴨・26 (編集者, 2009/10/3 7:40)
- 句集巣鴨・27 (編集者, 2009/10/4 8:22)
- 句集巣鴨・28 (編集者, 2009/10/5 8:53)
- 句集巣鴨・29 (編集者, 2009/10/6 8:45)
- 句集巣鴨・30 (編集者, 2009/10/8 9:04)
- 句集巣鴨・31 (編集者, 2009/10/9 8:02)
- 句集巣鴨・32 (編集者, 2009/10/10 9:00)
- 句集巣鴨・33 (編集者, 2009/10/12 8:08)
- 句集巣鴨・34 (編集者, 2009/10/13 7:46)
- 句集巣鴨・35 (編集者, 2009/10/15 14:10)
- 句集巣鴨・36 (編集者, 2009/10/16 8:44)
- 句集巣鴨・37 (編集者, 2009/10/17 8:00)
- 句集巣鴨・38 (編集者, 2009/10/18 8:43)
- 句集巣鴨・39 (編集者, 2009/10/19 8:00)
- 句集巣鴨・40 (編集者, 2009/10/20 7:57)
- 句集巣鴨・41 (編集者, 2009/10/21 8:58)
- 句集巣鴨・42 (編集者, 2009/10/24 19:26)
- 句集巣鴨・43 (編集者, 2009/10/25 8:44)
- 句集巣鴨・44 (編集者, 2009/10/26 7:27)
- 句集巣鴨・45 (編集者, 2009/10/27 8:11)
- 句集巣鴨・46 (編集者, 2009/10/28 7:55)
- 句集巣鴨・47 (編集者, 2009/10/29 8:04)
- 句集巣鴨・48 (編集者, 2009/10/30 6:27)
- 句集巣鴨・49 (編集者, 2009/10/31 8:01)
- 句集巣鴨・50 (編集者, 2009/11/1 8:24)
- 句集巣鴨・51 (編集者, 2009/11/2 7:55)
- 句集巣鴨・52 (編集者, 2009/11/3 8:35)
- 句集巣鴨・53 (編集者, 2009/11/4 7:49)
- 句集巣鴨・54 (編集者, 2009/11/5 8:30)
- 句集巣鴨・55 (編集者, 2009/11/7 9:43)
- 句集巣鴨・56 (編集者, 2009/11/8 8:48)
編集者
居住地: メロウ倶楽部
投稿数: 4298
遺作・その七
故服部 友也
蝙蝠の舞ひをり上り瀑の面
燈台の施廻燈や銀河垂る
噴煙の半ばに折れて銀河懸く
銀河淡し肩並の帰路を古妻と
峠展らく富士紫に草紅葉
海に入る大河提櫨紅葉
岩清水掬まんとすれば草苺
匍匐して西瓜に逼る夜盗かな
きらきらと金魚幼し藻に眠る
悠揚と緋鯉寄りそふ眞鯉かな
鵙鳴いて富士全貌の山中湖
多摩川の鉄塔高し稲雀
矢開や濁酒打ちこむ地場猟師
熱燗に白菜漬の冷しなど
蠟引の障子の灯りおでん酒
猪狩や濁酒手に入る山の里
焼酒や冷素麺冷奴
鉢巻の裸形唄ふや寒作り
カクテールグラスの露の乾ぬうちに
空眞蒼そぎたつ峯の雪けむり
雪しまき業火に鬼畜焼かるる日
迯亡の土侯邸なる王子椰子
椰子殻を日ねもす叩く徒刑囚
囚はれの今は椰子油を甘しとす
スコールのしぶきも牢の風情とし
先駆よ雹の礫やスコール来
スコールや歇んでただ満月と虫の声
青タイルマンデーの水たたへたる
客帰り守宮も去って夜は更けぬ
黒壁や黒き守宮の眼の光り
独房や尾なし守宮を友として
紅カンナ鸚鵡の眼閉ぢてゐる
蝲蜴の尾鋼鉄(まがね)の光り紅カンナ
囚屋なるオランダ屋敷カンナ燃ゆ
秋高し曾遊の思ひ牢に新
大塔の悲憤の崖蔦紅葉
獄痩せの腹しまん祭り酒
その魁その臭王果ドリアンを妨げず
ドリアンの王位全く異臭に與かる
煙草の火の火縄のめぐる夜長かな
ドリアンの熟るる馬来を縦断す
差入れの椰子糖があり茶も熱し
大形にらんちゅう映し躱(かつ)しつつ
アチエ路や老婆の籠もる鳴子小屋
ありし日の賜杯の屠蘇をたたへかし
シボワンの古酒に絶えけんわれ牢に
かそかなる雪解の音や獄一日